いっそ拘束して


自由気ままで掴み所の無い彼女は昔から音信不通になる。
さらに刑事というのは不眠不休で働いている状態だ。
流石に心配になり、生存確認の電話をかけて繋がったと思ったら。

「……法介?久しぶりじゃーん」

底抜けに明るい声が聞こえ、一気に脱力した。
オレの心配はいったい何だったんだ?

「お前な……メールの返事くらいしろっていつも言ってるだろ」
「別に連絡しなくても法介なら私の状態、よーく知ってるじゃない」

そりゃあ法廷や現場で顔を合わせる事なんてしょっちゅうだ。
ただ、それはあくまでも仕事の話だ。
何度注意しても一向に変わる気配はないし、オレの心配"損"だ。
心配する事に疲れた訳ではないし、嫌な訳でもない。
ただ、報われないというのはストレスが溜まるもので。
この状態が続くのなら。
彼女をどこかに閉じ込めて、オレの視界の範囲でしか行動出来ないようにしてしまおう、なんて。
少しでも思ってしまった自分が恨めしい。




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