深く唇を重ねながら、遙の身体を愛撫していく。
胸を揉みしだきながら、首筋を強く吸い上げると、遙の唇から堪え切れないように甘い嬌声が漏れた。
ドラキュラ伯爵のように、遙の血を吸えば、遙は永久に俺のものになるのだろうか。
噛み付くように、何度も首筋に口付けを落とすと、白い肌に鮮やかな紅い華がいくつも咲いた。
それは、まるで真っ白な遙の身体が穢れていくようで、思わず唇を離して見つめてしまう。
いまだ、余韻に浸るように喘ぐ遙はまるで泣いているように見えた。
こんなの、間違ってる。
俺は遙を泣かせたいんじゃねぇ。
「遙……」
頬に唇を寄せると、遙はキスをねだった。
その唇にそっと指を当てて制止する。
遙が俺を求めてくれるのは嬉しい。
今まで抱いてきた女達がこうして乱れて俺を求めて来た時は、征服感に酔い痴れたものだった。
でも、遙は違う。
こんなに辛そうに喘ぐ遙なんて見てられねぇ。
遙には幸せそうな表情が似合う。
「政宗……?」
「お前のそんな哀しそうな表情見てられねぇよ」
「……抱いてくれないの?」
「お前に酷い事はしたくねぇ。だから……優しく抱いてやる。天国を見せてやるよ。その代わり、嫌だって言っても止めてやんねぇ」
「言わないよ」
「言ったな?」
くすりと笑い、遙の唇にそっとキスを落とす。
俺の唇を追う遙を組み伏せると、肩から腕へ、ゆっくりと唇を這わせていく。
辛そうだった遙の表情が少し和らぎ、甘い吐息が漏れる。
腕の内側から指先の方へ焦らすように唇を這わせると、堪え切れないように甘い声が漏れた。
「っ……ああっ……」
手を取り、甲にキスを落とすと、細い指の間にそっと舌を這わせる。
「んっ!……やっ…!」
手を引っ込めようとする遙の手首を捕らえて、指を咥えてゆっくりと舌で愛撫すると、遙は顔を背けて甘く喘いだ。
胸の頂きが硬く誘うように屹立しているのを見て、このまま済し崩しに抱いてしまいたい欲求に駆られる。
俺は劣情をぐっと堪えた。
もっと焦らして。
甘い吐息をもっと感じたい。
「指先まで甘い香りがする。まるで菓子みてぇだ。食べたくなる」
フウッと息をかけると、遙の身体がビクリと震える。
「敏感だな。やっぱりお前は可愛い」
手首から腕にかけて、唇を這わせながら、首筋をそっと撫でると、遙の呼吸が上がっていく。
ゆっくりと反対側の腕も同じように愛撫し終わった頃には、遙の表情は蕩け切っていた。
わざと、キスもせず、胸の頂きも避けるようにそっと指先と唇だけで滑らかな肌を愛撫すると、焦れたように遙が俺の髪に手を差し入れる。
「っあん…政宗ぇ……もっと……」
遙がもっと強い刺激を求めているのは分かり切っているのにわざとはぐらかす。
「ああ、もっと可愛がってやるよ。ゆっくりと身体の隅々まで。お前の肌をもっと味わいたい」
胸の頂き以外、隅々まで上半身を愛撫すると、遙は焦がれたように身を捩り、甘く喘ぐ。
「やっ!……はぁっ……いやぁ……」
堪え切れずに、遙は自らの胸をギュッと鷲掴みにする。
俺はその手首を捕らえた。
「はぁっ……やぁっ……焦らさないで……」
濡れた瞳で俺を見上げる遙の顔を覗きこむ。
「言っただろ?嫌だって言っても止めてやんねぇって。自分で触るのもダメだ」
俺は、バスローブの紐を取ると、それで遙の手首を拘束した。
「本当は嫌じゃないんだろ?こんなに濡れてる。もっと気持ち良くさせてやるよ。まだ夜は長い。ゆっくりと時間をかけてお前を可愛がってやるよ」
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