世界で一番熱い夏 -1-
暑い夏だった。
奥州とは比べ物にならないくらい。
でも、夏は好きだ。
全ての生き物が生き生きと煌めいている。
一番眩しく煌めいていたのはお前だった。
ずっと手にしたくて。
焦がれていて。
その笑顔を風景から切り取って、大切にしまっておきたいと思った。
今も色褪せないその笑顔を胸に抱いて。
俺は今日も眠りに就く。
奥州はもう全てが雪で閉ざされる冬。
それでもお前を想うと胸の中が熱くなって。
あの夏を思い出す。
肌を焼く太陽の熱すら感じられるほどに……。
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