心地よくていつまでもまどろんでいたくなる。
私の背に回された腕が政宗のものだと意識して、どうしようもなく、幸せで、甘酸っぱい気持ちでいっぱいになっていく。
少し身じろぎをすると、政宗の腕が私をぐいと引き寄せた。
政宗の逞しい胸に身体が押し付けられ。
心臓がドキドキと煩いくらいに脈打つと同時に、言い知れないほどの安堵感に包まれていく。
「Good morning, honey」
額にそっと口付けると、政宗は少し腕の力を緩めた。
政宗の胸に手を着いて、政宗を見上げると、口元を綻ばせて優しげに微笑んでいる。
私は、政宗の首に腕を回して、政宗に口付けた。
「Good morning」
初めて政宗に抱き締められて眠った日、元彼と間違えてキスをしてしまった事を思い出す。
あの頃は、政宗とこうして朝を迎えるなんて思いもしなかった。
罪悪感に駆られることもなく、こうして口付けを交わせる事が嬉しくて。
おはようと言って、また口付ける。
政宗は、甘い吐息を吐くと、絡め取るように私を抱き寄せ、深く唇を重ねてきた。
触れる唇の感触が心地よくて。
抱き寄せる腕の逞しさが、温かさが愛しくて。
ずっとこのまま抱かれていたい。
ようやく唇が離れて、二人同時に甘い吐息を吐くと、政宗は切なげな表情になって呟いた。
「Damn…。お前にずっとこうして触れていないと恋しくて狂いそうだ。片時もお前を放したくない」
私も同じ気持ちだった。
政宗の腕の中は心地よくて。
ずっとずっとこうして抱かれていたい。
「私も、政宗の腕の中にずっといたいな……」
ずっと政宗の温もりに包まれているのに、まだ足りなくて。
ずっとずっとこうしていたくて。
私達は何度も飽きることなく気怠い口付けを交わした。
クーラーの利いた部屋で、政宗の温もりに全身を包まれているのが心地よくて。
また、心地よい睡魔に襲われる。
目を閉じて、政宗の胸に頬を寄せると、政宗がフッと笑う気配がした。
「少し眠るか?お前が眠ってから、まだそう時間は経っていねぇからな」
「そうなの?じゃあ、もう少し寝ようかな。ずっとそばにいてくれる?」
「Of course. お前が嫌だと言ってもな」
優しく囁かれるのが嬉しくて。
私は政宗の背に腕を回して抱きついた。
政宗も私を抱き締めてくれる。
「9時くらいに起こしてくれる?起きたらお風呂に入って、それから、ゆっくりと海を見たいから」
「ああ、いいぜ」
「ありがとう」
政宗がゆっくりと髪を梳いてくれるのが心地よくて。
触れる肌の温もりが心地よくて。
しばらくまどろみの海にたゆたった後、私の意識は再び深い眠りへと落ちていった。
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