そして、腕の中で眠る遙を眺める。
遙の温かく柔らかい身体を腕に抱いて、ふわりと眠気が全身を包むが、それに抗う。
ここのところ、ずっと、辛そうな、寂しそうな表情で眠っていた遙の口元に幸せそうな笑みが浮かんでいることが嬉しくて。
たまらなく愛しくて。
目を離したくない。
眠ってしまったら、遙のこの幸せそうな顔も見られない。
伏せられた長い睫毛が作る陰も。
胸にかかる微かな寝息も。
遙の全てを見逃したくなくて。
今だけは。
俺が帰るまでだけは。
俺だけが独占出来るから。
離れてしまっても。
決して遙の面影を忘れないように。
遙の全てを五感に焼き付けたい。
そっと遙の頬を撫でると、くすぐったそうに顔を逸らし、俺の胸にさらに頬を寄せて、背に回された腕がきゅっと俺を抱き締める。
そんな仕草も愛しくて。
「You're my treasure, 遙.My precious….(お前は俺の宝物だ。俺の大切な…)」
言葉にするとより一層愛しくなって、俺は遙の瞼にそっとkissを落とした。
神なんて信じていなかったけれど。
遙との出会いに。
こうして結ばれたことに。
感謝せずにはいられなかった。
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