新年会やるよー
「すみません、負けちゃいました……」
チームの所に戻ってから一言鈴都に謝る香夜。
それに鈴都は笑顔で答える。
「ひよりんすばしっこいからなあ……!
大丈夫!俺が勝てばいいから!」
その様子をすぐ隣で見ていた弥衣はうっとりした様子で呟く。
「さすがすず様、かっこいい……」
それを遠くで見ていた春陽。
「ハッ!みぃちゃんが俺の活躍に期待してる!
よっしゃ、頑張るでー!」
「待て待て、次は俺が世界中の女の子達にかっこよさを見せつける番だろ?」
意気揚々と前へ出ようとする春陽だったが、
るちあに引き留められる。
るちあは髪をかきあげ、目を閉じ、自分に酔う。
「きっと弥衣ちゃんも俺に惚れちゃうぜ」
「それはないな」
即答する春陽の声はるちあには聞こえていないようだった。
「えー、では2回戦
志野廉次チーム潤るちあ、
DOLLSチーム弟月ころん、前へ」
コートを整え終わったのか小林から声が掛かる。
「俺の相手はころんちゃんか
ころんちゃん相手に本気は出せないなー」
「るちあちゃんだー
お手柔らかによろしくー」
「それでは始め」
小林の掛け声とともに先手のるちあから打つ。
カンッと音を立ててころんへ向かう羽根は、
明らかに手加減されたものだ。
それをころんは軽々と返す。
「もうーるちあちゃん、そんなに手加減しなくていいよー」
空に舞い上がった羽根はそのままるちあの背後へ落ちる、かと思われた。
だがるちあはそこへ滑り込み羽根を高く打ち上げる。
「やるねーころんちゃん!
じゃあ俺も手加減しないよ!」
るちあが返した羽根はころんの右側へ落ちた。
「わー、るちあちゃんも強ーい」
「はい、潤さん」
すかさず小林はるちあに筆を渡す。
「えー、ころんちゃんのかわいい顔に
らくがきなんてできないよー?」
「ルールですから」
ルールと押し切られ筆を手にするるちあ。
「ごめんねころんちゃん、ルールだから」
「しょうがないよねー、負けちゃったし」
「せめて可愛く書いてあげるからね!」
るちあはころんの頬に歪なハートを書く。
それを見届けて小林はるちあから筆を受け取る。
「それでは次、始め」
るちあに負けず劣らずころんも強い。
勝負は接戦のうちにるちあの勝利で終わった。
「うー、負けちゃったー」
「ごめんねころんちゃん、
俺が負けたら全ての女の子が悲しんじゃうから」
勝ち誇ってはいるがそのるちあの顔も墨だらけである。
そして2人は自陣へ戻った。
「Aブロックの勝ち上がりは
宝谷琉璃チーム胡桃ひよりと
志野廉次チーム潤るちあです」
Aブロック準決勝前に先にBブロック1回戦が始まる。
Bブロック1回戦目は宝谷琉璃チームから倉斗聖、DOLLSチームから倉斗聖美の姉妹対決だ。
「Bブロックの審判は私、七原美貴が務めさせていただきます!」
かくして、Bブロックの初戦が始まろうとしていた。
続く
- 40 -
[*前] | [次#]
ページ: