Poesie

2016/08/31 - 線路伝い 届かぬ想い


行きつけのイタリアンレストラン
窓辺から見える新幹線
20時4分に東京駅を出発した新幹線を見送るわたし
本当はこの新幹線に乗って
あなたを追いかけたかった

北の大地へとつながっている線路を伝って
わたしの想いもあなたに伝えたかった
木枯らしの季節特有のイルミネーション
わたしの足元を煩く照らす

あなたに借りた本を読んでいると
なんとなく時計の針が早く進んだ気がした
ふと気が付くと
あの新幹線に乗っていれば
今頃あなたの元に着いている時間になっていた

線路伝いを煌々と照らす灯見つめながら
誰にも聞いてもらえない溜息ひとつついた

テーブルに目を落とすと
紅茶のために置かれた砂時計の砂が落ちきっていて
メイプルシフォンケーキに添えてあるクリームも
小さな後悔をしているわたしのようにくたびれていた





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