03
そう、その『相方』なのだが……
俺の番号は142番。
ブレスレット配布後クラスメートには聞き回ったのだが、『相方』はいなかった。いつものメンバーの中にも残念ながら。森に入ってからすれ違った生徒とも情報交換しているのたが、そちらも不調で有力情報無し。
どうやら今回は妙な確率は引いていないようだが、誰が相方か分からないというのはなかなかどうして不安になるものだ。
自分がどんなに頑張っても自分のあずかり知らないところで勝利が不可能になっているかもしれない、というのは悔しいものがある。考えても仕方がないのだけれど。
運が良かったのはシュカだ。
サーシャのクラスから相方を見つけてきて、
「おっさきー!皆お互い頑張ろうね〜」
とか気の抜けたことを言っていた。
アルバは106番、サーシャは68番、リールは200番。俺は忘れないように小さく復唱しながらゲーム開始を待った。
待つこと10分、9時ちょうど。
総合棟の方向からぱんぱん、と断続的に破裂音が聞こえ、上空に色のついた煙が漂った。
ゲーム開始の合図である。
せっかくのイベントだ、賞品に興味なくとも全力で楽しまなきゃ損ってものだろう!
俺は無意識に笑みをこぼしていた。
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