部屋が汚い!

団長にランスロットとお使いを頼まれて彼を呼びに来たはいいが、ドアを開け目の前にあらわれたのは散らかされた書物、放って置かれた洋服、彼が好んで街で購入したであろう菓子のゴミ、いわゆるゴミ部屋だった。

「…はぁ?おい、ランスロット!なんだこの部屋は!最近私とヴェインで君の部屋を片付けたばかりだろ!?」
女の激しい怒声に男はゆるりと明るい声で答える
「あ、名前!なんだ、俺に何か用か?…部屋は…しょうがないだろ?勝手に散らかるんだ」本当に不思議そうな顔でう〜〜ん不思議だなんて言うランスロットに名前は顔を歪ませながら言った。
「そんなわけあるか!!!ゴミが一人でに動くわけないだろ!?ランスロット、私は君の剣技はすごいと思うし、尊敬もするが、この短期間で部屋をゴミ溜めにするところは大嫌いだ、もう知らない!!ヴェインにももう部屋をゴミ溜めにしていることをチクってやる」

ランスロットを指差しながら吐かれた名前の言葉にランスロットは顔を青くしながら焦り出した。

「ヴ、ヴェインに言うのか!?それだけはやめてくれ!!この前も大分怒ってたし、今回こそやばいだろ!?絶対怒られる!!で、でもな名前この部屋はな「言い訳は聞かないぞ。」…はい」

名前の言葉にランスロットは萎んだ声で返事を返した。

「…それで、名前団長からの連絡はなんなんだ?」
「街にお使いだよ、私と君でね まぁきっと直ぐに終わるさ」
「街に?名前と二人で…?」
ランスロットの恐る恐る言った言葉に名前は不機嫌になりながら答える
「ふぅん?私と一緒に行くのが嫌なら、私一人で行くよ。君はそのゴミ溜めを一人で増やし続ければいい」
名前のグチグチとした言葉にランスロットは手を振り焦りながら答えた。
「ち、違う!!名前と二人でお使いに行くのが嫌だったんじゃない!!むしろ、嬉しいというか…だってデ、デートみたいだろ?」
ランスロットは頬を赤らめながらはにかみつつ答える、その言葉に照れた名前が可笑しそうに答えた
「ふふ、ランスロット君は私とデートがしたいのか?物好きだね、いいよその代わりに帰ってきたら部屋を片付けるんだよ?」
「…!あ、ああ!任せてくれ!部屋今までに見たこと無いぐらいにピカピカにして見せるさ!君のエスコートも完璧に勤めて見せる。」
「じゃあ君のエスコートと部屋が綺麗になることを楽しみにしているよ、ランスロット?」
その名前の言葉にランスロットが満足げに笑い、つられて名前は楽しげに微笑んだ。