お風呂(猫編)
<子ネコの場合>
『みゅー(でお君!僕もお風呂入りたい)カリカリカリカリカリカリ』
あれからでお君の看病の元、足の傷もふさがったのでお風呂に入れてもらいたくて、お風呂場の扉を爪でカリカリしている。
あ、引掻いてるって言ってもちゃんと傷が出来ないように軽くだよ?
目的はお風呂であって爪とぎじゃないしね!
傷が治っていない間はでお君が櫛やタオルで綺麗にしていてくれたのだが、さすがにそれでは限界なのであったかいお湯で綺麗サッパリになるでお君を見るたびに「お風呂」と文字盤を指すも、英語で「お風呂に入れてほしい」ってどういうのかわからなくて、
ディオ「風呂?猫は水場が嫌いだったな・・・風呂がどうかしたのか?」
『【like】(僕お風呂場好きだよ!)』
ディオ「好き?まぁ、俺は風呂は好きな方だな」
『(奇遇ですね僕もだ!だがちがう!)』
このように意思疎通に障害が発生しておりまして、未だに入る事が出来ておりません!!
なので、本日は強行突破に出ようと思います!
本日はお父様がいないので僕が家の中を闊歩しても怒られないのですよ!
お風呂に入りに行くでお君について行き、脱衣場で服を脱いでいるでお君を横目に、扉が開いた瞬間入りこめるように待っていると、後ろからひょいと抱き上げられ、棚の上の籠の中に入れられてしまった。
『Σ!(なにっ)』
ディオ「待っているならこの中にいろよ(風呂から出る時濡れてしまうからな)」
『(え、あちょ!!)』
飛び降りようと身を乗り出すよりも早く、でお君はお風呂場に入ってしまった。
なので、僕はでお君が扉を開けてくれるようにと先程から扉をカリカリしているのだが、シャワーの音で気づかないのかなかなか開けてくれない。
シャワーの音が止まり、すぐさまカリカリを開始すると、すぐにでお君が扉を開けて顔をのぞかせた。
ディオ「どうした晃、水でも飲みたっ!?」
頭を洗っていたのか、髪が濡れてふわふわではねていた毛先が大人しく下に向いて、ぽたぽたとしずくが落ちているでお君の下を通って風呂場に入る。
どうやら僕が水嫌いだと思っているようなので、まずは体で示せと言わんばかりに桶に張っているお湯の中に体を沈めて見せる。
ディオ「お前、水は怖くないのか?」
『にゃー(はいです!)』
ディオ「そうか・・・。なら、どうせだしこのまま洗ってやる」
『ミュー!!(よっしゃああああ!!)』
思惑通り、でお君に体を洗って貰えたぜ!
本当は自分で洗う事が出来たら手を煩わせなくていいのだけれど、でお君に新手もらうのもすごく気持ちよくて癖になりそうだった。
洗い終えた時に、いきなり桶のお湯ぶっかけられた時はびっくりした。
お風呂から出て、腰にタオルを巻いたでお君が自分より先に僕を拭こうとしてくれたのに気付かず、体を震わせて水気を飛ばすと、でお君は予想外の動きだったのか、水しぶきを顔に思いっきりかけてしまった。
『・・・きゅぅ(す・・・いません;)』
ディオ「・・・(ゴシゴシゴシ)」
『(む、無言で拭かれてる・・・絶対怒ってる・・・)』
ディオ「(猫ってあんな動きが出来るのか・・・。
悪魔でも捕りついたのかと・・・少しびっくりした)」
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最初の頃はまさに、英語がわからないにゃんこと、初めて生き物と一緒に生活する男の子