むかし の きみ と べつ せかい
ディオ「何者だ貴様っ!いきなり目の前に現れたぞッ!!」
Dio「貴様スタンド使いかっ!」
『(え、スタンドって・・・なんだっけ、えっと、なんかすごい能力のやつだ)
おにー様、ありがと、おにーちゃんあっちね?』
消えたと思った晃が、こんどはまたわけのわからない男に抱えられて現れた。
この男、目がやばい、貧民街でもそうそう見ないほど、人を見下し、何も信じていない目だ。
まとっている雰囲気がこの世のものとは思えないほど洗礼された、けど何処かここにいる自分に似ている空気を纏った男達と同じ空気。
DIO「解っている、フン。この頃はこんなにも小さかったか・・・」
でぃお「おまえっいつのまに!晃になにかしたらタダじゃ済まないからなッ!!」
でぃえご「晃っ!なにか変なことされてないか!?大丈夫?!」
『(なんだろう、この二人に触られても平気なのに、あのおにーさん達二人に触られるとめっちゃ背筋がぞくぞくする)
らいじょーぶ!!おにーさまやさし!!』
男は腕からゆっくりと晃を地面に下ろし、俺達の所に走っできたので頬や頭をぺたぺたと触って無事かどうか確認した。
俺とディエゴが抱きしめて二人の背後へと隠したあと、いきなり現れた男を睨みつけると、ニヤニヤと笑いながら俺達を見下ろしている。
ディオ「おい貴様ら!晃の体に気安く触るな!!」
『ふにゅ!?(こんどはこっちのお兄さんに抱きあげられた!!)』
Dio「貴様こそっ晃に汚らわしい手で触れるなッ!!」
『Σほわ!?(ギャー!!顔怖い!!口裂けてる!!!)』
DIO「しかし、こうも私がいるとはな。過去に影響が出る可能性もあるためなにも出来ないのは不満ではあるが・・・。
こうして昔の晃を抱き上げる事が出来ただけ良しとしよう」
『Σんにゃッ!!(また一瞬のうちに違う場所に!?)』
ディオ「晃ッ!お前らいい加減にしろよッ!!」
ナイフを構えて三人を睨みつけるも、俺の存在など目にも入らないかのように男達は晃を弄んでいる。
そんななか、誰かが後ろから現れて、驚いてその顔を見上げるとそっと俺とディエゴの頭を撫でてほほ笑んでくれた。
「兄さん、そろそろ戻してあげて?小さい頃の兄さんがかわいそうだよ」
DIO「・・・仕方ない」
ディオ「Σなっ!!///」
Dio「Σッ!!///」
「ごめんね?僕らにはこんな記憶はないから、きっと別の世界の僕らだろうけど・・・
君の世界でも弟を守ってくれてありがとう」
晃もとてもおどろいて、口を開けたままその人物を見ている。
その人は僕の目線に合わせてしゃがみ、僕の頬にキスを落として抱きしめてくれた。
鼻腔を甘くて優しい匂いが包んで、腕の中がとても温かくて、自分の体が沸騰するんじゃないかって思うほど熱くなった。
でぃお「Σ!?///あっああああのっ///」
DIO「おい、私の目の前で堂々と他の男を誘惑するとはいい度胸ではないか。
そんなにも構ってほしいのなら、今夜私がゆっくりお相手するが?」
「え!?///いや、そんなつもりでッ!!ただ、その、こんな小さいときから僕の為に一生懸命だった君にお礼が言いたくてッ///」
DIO「・・・誘っているのか」
「Σどこが!?しかも疑問文ではなく確定文で!?」
でぃえご「天使様?いや、神様みたいだ・・・///」
ディエゴの言う通り、その人はとても綺麗で、それこそ癪ではあるが目の前の男の横に並んでも見劣りしない、むしろ金色と濡れ羽色の互いが絵画の一枚絵であるように対照的で神がかった美しさだった。
ほかの男二人も、その男性に見とれているように固まって動かない。
そんな人物に俺は触れてもらって、お礼を言われて・・・今までに感じたことのない高揚感をあじわった。
黒髪の男性は人さ指を唇にあて、晃にむかって「シー」と何かを伝えていて、晃は意図がわかったのか何度も頷いていた。
その瞬間、俺は突風に襲われて再度目を開けた時にはいつもの駅の前に戻っていた。
でぃお「・・・戻った?いや、「戻った」とは?・・・俺はどこかにいっていたのか?」
『あれ?・・・ぼくたちいがいに だれかいた きがした だけど・・・だれだっけ?
(なんか、おにーちゃんに似た子とか、やけに大人っぽい自分に似た人を見た様な気がする・・・けど)』
でぃお「誰か?・・・二人で夢でも見ていたのか?その内容すらも思い出せない・・・
たしか、いつもより人の集まる方の駅に行こうと・・・」
『(そうだ!僕達ちょっと道に迷ってたんだ!)
ぶじついた!よかったねおにーちゃん』
でぃお「え?あぁ・・・そうだな。はぐれない様にしっかり手を握っているだぞ!」
『うん!しっかり!にぎる!!』
俺は晃の手を握って、今度こそ見失わないようにとしっかり握って、すっぽり抜けた夢の記憶より大切な当初の目的を果たすために人だかりの多い駅の入口へと向かった。