日常(帝王と友人)3
俺の怒鳴り声にも臆さず、笑いながらごめんごめんと軽く謝って来る奴に、これ以上怒る気もうせてやれやれとため息が出てしまう。
『で、えっと、何が聞きたいんだっけ?』
目の前の男はいつのまに溶け込んだのか、アブドゥルには女関係で気をつけるように説教されているし、ポルナレフとつるんでふざけ出す始末だ。
だが一番驚く事はそこじゃねぇ。
「[ムキュゥウウ!!]」
花京院「どうやら、だいぶ懐かれたようだね承太郎」
こいつのスタンドがスタープラチナの頭の上から降りようとしねぇことだ。
こいつが急に部屋に現れた時は、背中にいるッスタンドからも新手のスタンド使い、つまりDIOの手下だと思っていたわけだが、こいつのスタンドは主が一撃でのされたあとも喧嘩を吹っかけてくる。
そして弱い。俺のスタンドがどうとかいうレベル以前に弱い。
ハイエロファントに喧嘩を売っては触手で絡め取られ身動きが取れなくなって瞬間移動で逃げ、続いてマジシャンズレッドに向かって行ったと思ったら体から出ている火にかすっただけで熱い熱いと言うように走り回る。
シルバーチャリオッツの甲冑にパンチしたら思ったより硬かったのか痛い痛いと転げまわって。
結局ジジイのハーミッドパープルの茨で拘束したのだが、瞬間移動で逃げ回るので、
俺のスタープラチナで現れるごとに捕まえてやったらそれが何やら楽しいようで本体が目覚める頃には大人しく両手の中に収まっていた。
スタープラチナ自身も気に言ったのか頭や背中を撫でて遊んでやっている。
『ディオ?手下?まず俺誰かの下に付くなんてことはしねぇ!
ちなみに上司の方々にもそのようなお名前の方はおりません!』
「[ムッキュウ!]」←たぶん手で×を作ろうとしている
花京院「いってること滅茶苦茶ですね」
『社会人って辛いのよ、だがいまは夢を大きく持てよ青少年たち』
「[ムッキュウ(ポンポン)]」←瞬間移動で花京院の肩を慰めるように叩いている
承太郎「質問を変えるぜ、DIOってヤツを知らないか」
『あー、知ってる』
ジョセフ「何っ!?それは本当か!?」
『あぁ、知り合いに二人ほどいる』
「「「「・・・」」」」
有力な情報が手に入るかとも思ったが、こいつの言っている奴はなんか他のヤツな気がするのは、こいつ自身にDIOやその手下から感じる悪のオーラどころかやる気すらも感じないせいだろうか。
スタンドはなぜか俺のスタープラチナを相手にラッシュをして遊んでいるので、仕方がないから手のひらだけ出してそのラッシュを受け止めてやる。
・・・掌がむずがゆい。
ポル「まぁ、同じ名前がいてもおかしくはねぇか。ちなみにどんな奴だ?」
『一人は太郎ちゃんとのりちゃんぐらいの年の子で、礼儀正しいかな。どっちかってーとノリちゃんに似てる?動物好きのいい子でねー』
「[ムキュムキュムキュムキュムキュムキュムキュムキュ]」←ラッシュしている
花京院「え、のりちゃんって僕の事ですか」
承太郎「おい、誰が太郎ちゃんだ」
『もう一人は我儘でぐうたらで酒癖悪い癖にザルだからまじ立ち悪い。ちなみに今回はそいつのでいで二日酔いだからね、俺元々酒強い方だから』
「[ムキュ!]」←やってやったぜ、みたいな満足げな顔でポーズを決めている
アブドゥル「どうでしょうかジョースターさん、彼は嘘をついているようには見えませんが。
スタンドもどうやら多少好戦的に見えますがただじゃれている程度ですし」
ジョセフ「うーむ、君の言うDIOも我々の探しているDIOと別人のようだし、やはり自覚のないスタンド使いか」
『なにおじーちゃん、お付き合いしてあげてるの?ダメですよ孫がかわいいからってそんな夢見がちな事、こいつそんなことしても可愛くねェよ図体でかいから』
承太郎「てめぇ、また顔面食らいたいか」
『え、またってなに、俺いつの間に太郎ちゃんに顔面くらったの』
承太郎「だから誰が太郎ちゃんだ!」
俺の言葉に、ニヤニヤと無言で俺を指刺す名前とこいつのスタンドにイラついたので俺は本体に、スタープラチナはスタンドにデコピンをした。