『ディー、エンヤ婆を見なかったか?』

ディオ「名前、お外でると危険だって言ったでしょ?」


ディーの部屋に入ると、ディーはまだ食事中だった。ディーは自分の食事の姿を俺に見せたくないと最初の頃は言っていた。
何でだろうか?最近では俺がこうして部屋に入っても何も言わないからいいけど。
それでも、心配性のディーは、俺が一人で出歩くことすら心配なようで、部下の誰かが常に俺の警護をする。
食事を早めに済ませ、所工藤から出て行く時ですらテレンスが慌ててついてくるのだ。
ディーの部屋について、テレンスはすぐに戻ってしまったが、何やら顔色がよくなかった。
・・・働き過ぎだろうか。

三日ほど前から、部屋にこもるディーを何とか外に出してやろうと食事を一緒にしないかと誘ったが、どうやらディーはこの部屋を気に入ったようで自分の部屋に俺の分を用意させるとか言っていた。
ディーの食べ物は俺のとちょっと違うから、テレンスさんも料理が大変だろうに。
・・・あれ?なんでディーの食事は違うんだ?何が違うんだろうとディーの食べているものを見ても、普通に美味しそうなソースがたっぷりのローストビーフとワインだ。
幼いながら一生懸命口を汚して食べている姿はとてもかわいい。


『ごめんね、でもテレンスに送ってもらったから大丈夫だよ』

ディオ「テレンスに?食事が終わったら迎えに行くとって言ったでしょ?」

『ごめんね、でも早くエンヤ婆に見てもらいたくて』

ディオ「まったく、名前はねっしんだね!僕すぐ呼んでくる!」


俺はエンヤ婆にスタンドの予言を受けさせてもらった。・・・誰の紹介だったけ、たしか・・・ディー?そう、ディーだ、ディーが呼んできてくれた。
だが、その予言は望んでいたものと少し違った。


エンヤ「貴方様がその目的を果たす時。時が来れば矢自ら動き、貴方様を貫く」


その時はいつなんだろうか。それが気になって毎日毎日エンヤ婆の所に行っては今ではないという言葉を聞いてディーの元に帰る。
だめだ、ほんとうは今すぐ欲しい、スタンドが。
弟の為に、そう、弟を助けるために。弟を助けたいんだ、その目的を果たすためなら何だってするって誓ったんだ。

ディーが食事を床に落として、席を立った。
いくら俺のためとはいえこれはいただけない。マナーもそうだが、まだちゃんと食べお終わってないじゃないか。
俺は部屋を出てエンヤ婆を呼びに行こうとしているディーの名前を呼んで、注意する。


『ディー・・・?』

ディオ「?」


ディーはキョトンとした顔で俺の顔を見た。どうやら怒っているのは気付いたようだが、何に怒っているのかがわからないと言った顔だ。
やんちゃなのは相変わらずだが、ちゃんと食べないと牛さんが可哀想だろう?


『ディー・・・ダメじゃないか』

ディオ「名前?」

『食べ物は・・・ちゃんと残さず食べろって昔から言ってるだろ?』

ディオ「あぁ・・・ごめんね兄さん」


そう言えばディーは素直に席に戻って、ちゃんと御肉を全て食べきってワインをおいしそうに飲みほした。
お皿はピカピカに綺麗になって、ディーの顔も満足げで俺も嬉しい。
ちゃんと食って大きくなれよ?足りなかったら、兄さんもあげるから。

良く出来ましたとディーの太陽のようにきらきらした金色の髪を撫でてやれば、ディーは甘えるように僕の胸に顔を擦りつけてきた。


『ディー、ソースが服に付いちゃうだろ?
まったく、お前ってやつは・・・』


口ではそういいながらも、可愛いディーの行動に怒れず、ソースがついているであろう洋服はまた後で着替えることにしよう。


『それからディー、ちゃんと兄さんって呼ばなきゃ駄目だろ?
兄さんはディーのお兄ちゃんなんだから。
名前で呼ぶのは、二人で遊ぶ時だけな?』

ディオ「うん、兄さん・・・特別な夜だけ、名前で呼ぶね」


そうだ、そう約束させたのはディーじゃないか・・・
寒いっていって、一緒に寝ようって・・・







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