ダニーさんの様子を見に行くと、獣医さんが来ていた。


初めてみる人で、専属の獣医らしく、よく屋敷には来ているのだが、治療のときには集中したいからと人払いをしているため、今まで出会わなかったらしい。


そんな説明をジョースター卿がしているのだが、今の僕はそんなこと頭に入らず目を見開き恐怖による震えが止まらなかった。
彼自身は普通の(チョイ悪そうなオヤジ系)の医者なのだが、問題は彼の背後に佇んでいる不気味な化け物だ。
僕の語彙力ではそれ以上の表現は出来ないし、知っている動物の中でも一番近い動物かがわからない。しいて言えば鳥か龍のような顔に、首なのか体なのかわからない胴体と、馬の後ろ脚。そして五つの目がこちらを向いた。


『あぁ・・・・あぁぁああぁっ』

ジョージ「晃、どうしたんだい!?」


僕は恐怖してその場にへたり込んでしまった。ジョースター卿には見えていないの?!?
目の前の男は僕の目線を追うと、その化け物と笑いあって、化け物もその男の肩に頭から生えている腕らしきものをかけた。
男が腕をあげた時に僕の体がビクッと反応したのだが、どうやら襲ってくる気は無いようで、化け物は男から少し離れて座った。
それを目線で追えば、男から「ほぉう」と感嘆の声が漏れた。
ジョースター卿に少し眩暈がしただけで大丈夫だと言えば、目の前の男が僕も診てくれると言った。
化け物が気になって仕方なかった僕は、ろくに二人のは会話を聞いておらず、この部屋にダニーと、彼と二人・・・と、もう一匹にされてしまった。


「さて、君はコレが見えるのかな?」

『っっ・・・』


どう答えたものかと考えたが、あんなに反応していたのに今更しらを切れるものだろうか。


「心配しなくてもコレは私にも君隊にも危害を加えないよ。見た目はまぁ、なんと言うか、自分でも結構だと思ってはいるが。立派な蹄と、嘴は好きかな?
もしかして、君にも不思議な力があったりするのかね」

『!!!』

「当たりのようだね。実は私はこれの力を借りて獣医をしている。勿論、獣医は私の天職だし、獣医としても優秀だと自負してはいるが、そこでも私が関与できない領域がある」

『?(え、お医者さんが関与できない?)』


男が僕からダニーへと視線を向けると、先程までの威圧感は消え、愛おしそうにダニーさんを撫で、ダニーさんも気を許しているようで動かなかった。


「いいね、人間は嫌いなのだが、天然な彼と静かな君は好きだな。
これの名前はアニマルセラピー。アニセラとでも呼んでくれ。人間以外の動物の体力を回復する能力があるようでね。
ただ、傷が勝手に治ると言うものではない。私が傷や病を治し、アニセラがより回復へと導く。あくまで治療は私だ」

『(とても回復キャラには見えないんですがっ!?)』

「信じられないと言った感じだね。ダニーの治療を見て行くといい」

とはいっても傷はもうないがね、と男が言うと、そのバ・・・アニセラがダニーさんへと近づくが、ダニーは動かないままだった。
僕が慌ててダニーさんに駆け寄ると男に腕で抑えられてしまい、その間にアニセラの手がダニーさんに触れ、光り出した。
僕は腕をすり抜け、猫耳を出してダニーさんに駆け寄るが、意外な事にさっきまでぐったりしていた彼はピンピンしていて、傷は痛々しいものの本当に元気になってくれていた。


ダニー「[あ、あれっ疲れが取れました!傷もさっきより痛くありませんぞッ]」

『ほ、本当に!?ダニーさんが回復してる!!』

「ほぉ、君は動物の言葉がわかるのかな?」

『Σなっん!?』

「見た目的には何も変わっていないのに、まだ起き上がってもいないダニーを回復しているなんてわからないだろう?」


うおおおお見事にはめられてしまった。アニセラがピヨピヨ笑っている姿に、意外と可愛いな、ってか鳴き声超可愛いなと思ったら、先生が帽子を拾って僕にかぶせてくれた。




・・・・・・・・・。     あ


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