決断
『先生、僕、先生について行きます』
ジョナサン「!!」
ディオ「・・・・・・え」
『僕が必要と言ってくれるなら、僕はその子の役に立ちたい』
これは嘘ではないが、目的は他にもあった。
勉強したとしても、先生の言う通り、医学では限界がある。
ダニーさんが死んだのは悲しいが、ダニーさんに言われたとおり僕にも不思議な力がある。
話がわかるだけではない、あの日、銃で撃たれたはずのあの日、一瞬だけ青年の僕に戻れたあの日、立ちかにこれとは違う力が僕にはあった。
それが誰かを救う力になるかはわからないが、確かめるためには、僕が外に出ないといけない。
先生のように何か不思議な力がある人が、僕と同じ人が他にいるかもしれない。
ジョージ「晃・・・。よく決断したね」
『お父さん・・・ごめんなさい、恩返しもできないまま出ていく事になってしまって』
ジョージ「いや、いいんだ、立派に育ってくれて、自分の道を見つけてくれた。それだけで親として十分誇らしい」
そう言って父さんは僕を抱きしめてくれた。もう嗅ぎなれたこの匂いは父さんの匂いだ。
誇らしげに、それでも抱きしめられて初めて気づいた震えている体に、僕は静かに「愛してますお父さん」とささやいた。
ディオ兄さんにもジョナ兄さんにも相談せずに決めてしまった。
以前から話があることは知っているのだが、ここ数日、ダニーさんの容体を見ていた僕は、当初よりも先生について行きたい気持が膨らんできた。
今それが爆発したような感じだ。
ジョナ兄さんは泣きそうな顔をしながら、それでも笑顔で僕を応援すると言ってくれた。
ディオ兄さんは、ずっと何も言わず、いきなり僕を抱きしめてくれた。
ディオ「本当に行くのか?」
『うん』
耳元でかすかにしか聞き取れないほどの震えた声で、ディオ兄さんは僕に言った。
ディオ「それは、お前の意思なのか?」
『うん』
ディオ「帰ってくるよな」
『うん』
ディオ「俺のっ元にっ・・・必ず・・・必ず還ってくるよなっ」
『うんっ』
今ディオ兄さんが僕の顔を見たら酷い顔をするなといって、涙を優しく拭いてくれるのだろうか。
心機一転!!
旅立ちの日、おなじみになった帽子をかぶって
僕は先生と研究のために船に乗って海外へと旅に出た。