首輪
ディオ「晃おいで、渡したいものがあるんだ」
『にゃう?』
ちりん・・・
晃を膝の上に乗せ首輪をつける。思えば誰かの為にお金をためて、誰かの為に選び、プレゼントする等生れてはじめてだっただろう。
三年間、晃に合う首輪を探しつつも溜めてきた金だ。
貯まる前に見つければ盗むつもりでもいたのだが、それよりも早く金の方が貯まってしまった。
可愛らしい鈴の音が鳴るたびに、晃の首が金色に光る。
『みゅ』
ディオ「お前のその毛の色に似合うと思ったんだ。
やはり俺の見立てに狂いはないな、とても似合っているよ晃」
『・・・・』
実はこの首輪は一度取り付けたら外せない作りになっている。
とはいっても成長につれてちゃんと組み合わせがずれて大きくなるためもしライオン並みに大きくなったとしても首を絞める事はない。
しかし、一部分に力を加えるだけでは広がらないため、全体に同じ分だけの付加が首輪の内側からかからないと広がらない仕組みだ。
なんでも王族が使っていた首輪を再現したとか。
組立肯定も見たし、何より貴族御用達だそうで、見物しているゲスな貴族どもが店内にいた。
店主に売り物ではないと言われたが、盗んできた有名な公爵家のバッチをみせ、そこの使いだと言えば快く所持金と交換してくれた。
とはいっても、やはり貯金の全てを使うほど高価なものだが、晃には、この俺の兄弟には相応のモノを身につけてもらわないといけない。
偽物なら破壊してまたふさわしい首輪を見つければいい。
『・・・』
ディオ「喜んでもらえたか?」
じっと俺の顔を見ている晃に少し不安になる。
なにせ初めてのプレゼントでもあり、本人に了承も無く外せないものをつけてしまった事がばれたのかと言う焦りもあった。
『にゃう』
・・・あぁ、ばれていたのだ。
知っていてなお首輪を受け入れ、喜んで俺にすり寄ってきてくれたのだ。
こんな愛すべき弟のために俺は何が出来るのだろう。
こんな俺では出来る事は限られている。
今はまだ体を鍛え、知識を蓄える事が優先だ。
そしていずれは晃と共に「奪うものとして」
「奪うもの」とも「与えるもの」ともちがうこの・・・
ディオ「お前はそのまま俺のそばにいてくれるな」
『ミュウ』
俺の言葉に当たり前だと言った晃に満足し、
今日もいつもと同じように俺の半身を抱きしめて一緒に眠りについた。