仲直り
司会「では」
カァ―――――ン!
「行けージョジョ!」
「そんなよそ者やっちまえ!」
ジョナサン「おッ。うあ!」
開始のコングが鳴り響き、僕はすぐにディオの顔めがけて拳を振るった。
が、まるで木の葉のようにひらりとかわされてしまい、体勢を崩した。
ジョナサン「おおッ!?くぅっうっ」
シュッ、バッ、ブン、バッ、ブン、シュッ。
彼はギリギリでよけているにもかかわらず、ジャブもラッシュもかすりもしなかった。
僕の拳を何とかギリギリでよけているのではない、余裕の表情に更に焦りを感じた。
ジョナサン「なっ!(あッ、当たらない!)
オゲェ」
力の入れていなかった腹に思い一撃をくらい、体が浮く。痛さと気持ち悪さで吐きそうになるのをこらえると、左顔面に鋭い一撃をくらった。
「入ったァ――――ッ。ジョジョの負けだあッ。」
が、それだけでは終わらず、ディオの親指が僕の目に入り、抉るようにそのまま拳で殴りつけられた。
目と顔に走る激痛に、目玉が取れたのではないかとさえ思った。
そんな僕に見向きもせず、みんなはディオの元に駆け寄って、誰一人として僕の元に助けに寄っては来なかった。
ジョナサン「う・・・うぅ。何故ッ!故意だ!わざとだ!何故こんな事を!うッ。目・・・目から血が出てる・・・」
僕はその場から逃げるように屋敷へと帰ったが、みんなは何やらディオにばかり夢中になっていて僕の事を気にも留めていなかった。
惨めな気持になりながらそっと屋敷に戻ると、驚いた顔の晃君がダニーと出迎えてくれた。
あぁ、そっか、遊ぶや約束をしていたんだっけ。晃君になんて言おうか考えていると、
晃君は慌てた様子で顔を押さえている僕の逆の腕を引っ張って屋敷の中に引き入れた。
『sokonisuawattemattete!Sugunikyuukyuubakomottekurukara。
situzinohitotatiniitteoisyasannmoyonndemoraou』
ジョナサン「え?」
晃君の部屋の中でイスに座らされると、晃君は何かを言ってすぐに部屋を出て行ってしまった。
発音が悪くうまく聞き取れなかった僕はいったい何だろうと思いつつもそのまま大人しく座っていた。
すぐに走る音が聞こえたと思ったら、晃君が何かを手にしてそっと僕の顔に触れる。
ジョナサン「わっいたたたたっ」
『ご、ごめ いたい?やだ?』
ジョナサン「ううん、大丈夫」
どうやら手当てをするために道具を持ってきたようだ、手なれたように頭に包帯を巻かれて、しばらく待っていると、執事と一緒に専属医が入ってきて、ボクシングをやっていた事を話せばこっぴどく叱られた。
相手は誰かと聞かれたけど、僕は晃君の顔を見ると、ディオにやられたとは言えなかった。
だけど、いつものほほんとした晃君がこんなにも感情を表して慌てた姿は初めて見たから、それが僕のことを心配してだと思うととても心が温かくなった。