少女
エリナ「ジョジョ、どうしたのですか?」
ジョナサン「え?」
『ボーとして、疲れちゃったかな』
あのまま晃に直接、あの人知れず泣いていた日の事を言えないまま、数日が過ぎた。
今日は、エリナの衣装合わせと、僕の衣装合わせをしに街に来ている。
当日までは僕に秘密にしたいと言うことで、エリナと晃が二人でドレスを選んでいて、僕はその間に自分のタキシードを見ていた。
なかなかサイズが合うものがなかったが、僕もエリナも何とか衣装を決める事が出来て、今日はそのまま三人で外食し、もう日も暮れてしまったのでエリナを自宅まで送って行く途中、二人に声を掛けられてはっとなる。
いつの間にかすでに目的地についており、目の前はもうエリナの家だった。
エリナ「じゃあここで、今日は有難う晃」
『僕の方こそ、お邪魔じゃなかったかな。誘ってくれてありがとうエリナ』
エリナ「ううん、貴方とお話ししていると、本当の姉妹のように楽しいのよ?
それじゃあジョジョ、晃、お休みなさい」
ジョナサン「あぁ、お休みエリナ」
『お休みエリナ』
彼女が扉の中に入って行くまで二人で見送ると、どちらともなく歩き始めた。
少し歩いて、晃が今日の話を楽しそうにしている横顔を見る。
エリナの事をいつの間にか自然に読んでいて、今日みたいにいたずらっ子のように僕を驚かせて喜ばせようと二人だけで行動することも多い。
それが僕にとってはとても嬉しかった。
晃とエリナ、最愛の二人が僕の目の前に、僕に笑顔を受けてくれているだけで、幸福感に満たされる。
だけど、そのたびにあの日の晃を思い出す。
ジョナサン「(晃・・・無理しているんじゃ
『トワイライトオーバードライブ!!』
Σうわっ!!」
いきなり晃に腰辺りを思いっきり蹴り飛ばされて前につんのめて、そのまま転んでしまった。
腰も波紋の効果か痛みも無いし、咄嗟に手が出たから顔を打つ事はなかったが、びっくりした。
『旦那さんがマリッジブルー?そんなんじゃエリナが不安になるよ?』
ジョナサン「いたた・・・。ごめん・・・」
『なにか心配事?僕には何でも言ってよ、兄弟なんだしさ、ジョナ兄さん』
ジョナサン「っ・・・晃、実はずっと聞きたい事が・・・その」
『待って!』
転んだ僕に差し出された手とその言葉に、僕は晃に言う決心を付けたのだけど。
晃に遮られ、立ちあがっても掴んだままだった手はそのまま晃に引っ張られて、その先には、見覚えのある木があった。
『登ろう!』
ジョナサン「え?!」
目はその小さな体に引きずられるように、子供のころの、
あの辛く、そして楽しかった頃の、懐かしい木のもとへと連れて行かれた。