あれから、結局過去の事は晃さんに話せないままでいた。
というのも、勿論晃さん本人になかなか言いづらいと言うこともあるのだが、私がいる時にはジョセフももちろん出迎えてくれるため、必ず晃さんの近くにジョセフがいるからだ。


SW「身元保証は私がしよう、晃さんの性はそのままジョースター、ジョセフの母親の養子になるが、私が保護した孤児と言うことになる。
よろしいですかな?」

『何から何までありがとうございます!
でも、勝手にエリザベスさんの子供になっちゃっていいのかな・・・』

SW「あぁ、彼女も晃さんのことは知っているから、きっと喜んで受け入れてくれる」

ジョセフ「じゃあ!晃は俺と同じ「ジョースター」なんだな!!
よかったな!!晃・スピードワゴンじゃなくて!」

『僕はスピードワゴンさんの家族でも嬉しかったけど、ジョセフと一緒も嬉しい。
でも、姓とか書類とかも大事だけど、こうやってまた一緒に会って話して食事して・・・
家族って言うのとは違うかもしれないけど、僕はスピードワゴンさんがずっとそばにいてくれて本当に嬉しかった!』

SW「!!///」


本当は私の養子にしたかったのだが、きっと晃さんはこういってくれてはいるものの、「ジョースター」という名に思い入れがある。
晃さんの近くにジョセフがいると言うのは、ジョセフが晃さんを離さないと言うのもあるが、それだけではない。
自分の事に対し無頓着で、何者にも縛られない晃さんが、私でもわかるほど、「ジョセフ」にべったりなのだ。

「ジョナサン・ジョースター」にそっくりな「ジョセフ・ジョースター」に。

私を出迎えてから今もなお、目の前の二人は手を握って離さない。
「ジョセフ・ジョースター」の存在が、「ジョースター」の存在がどれほどこの人にとって大きいのかがわかるからこそ、私はあえて手続きがややこしくなってもジョセフとの・・・ジョースターの血縁者として、せめて書類上だけでも晃さん名前をこの時代に残したかった。

そうしなければ、目覚めたばかりのこの人はこの世界とのつながりを今にも絶ち切ってしまいそうなほど儚かったから。


SW「(私とも、家族になってくれる事を何度望んだことか・・・)
その気持ちだけで、その言葉だけで私は十分・・・報われました・・・」

『その帽子!!あの時の!!』


私はこの数年、ずっと肌身離さず持ち歩いていたあの日の帽子を晃さんに差し出した。

ディオの館に行く前に、初めて二人で出掛けた時に私が晃さんに選んだ帽子。

船に乗った時に風にとばされ、私の手元に預けられた帽子。

持ち主が意識不明のまま、ずっと私の手元にあった帽子。

何故ジョースターさんが晃さんのハンカチを肌身離さず持っていたかが理解できた。


SW「随分くたびれてしまいましたが、貰ってくれますか?」

『うんっ!!有難う!!』


あのときのあの人も、死んだはずの弟がこうして、自分の目の前で笑顔を振りまきながら、ハンカチを受け取ってくれると信じていたんだ。




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