約七年前


雲雀「こんにちは」

惣(そう(父))「おや、恭弥君。」


この人着物を着ている人は名前の父親。華道苗字流の家元。苗字惣。
僕の諸行を知りながら自分の子供と遊ぶことをゆるし、尚且つ僕にも優しくしてくれる大人。

そんな彼を嫌いではなかった自分。


雲雀「名前…くん。いますか?」

惣「名前なら、お母さんと稽古。そろそろ終わる頃だから、それまで、この前続きでもするかい?」

雲雀「いいんですか?」


構わないさ、と言って僕を道場まで連れて行ってくれた。
普段は忙しいく決められた日にしか予定は空いていないから嬉しかった。




烈(れつ(母))「あなた、終わりま…あら、恭くん。いらっしゃい」

雲雀「お邪魔…して…ます」


何故こんなにも息が切れているかというと、


惣「恭弥君は呑み込みが早いな、今度は薙刀でもやってみるかい?」


この人は温厚そうな外見とは裏腹に武術の達人でもある。(身分が高いと狙われるらしい)
暴れん坊の僕を初めて押さえつけれた唯一の人。


その人は僕に自分の息子と同じように自身の技や武器の使い方などを知っている限り教えてくれた。厳しく、そして優しく。
今思えばここでトンファーを習ったのが切っ掛けかな、


名前が棍棒で、僕がトンファー。
少しでも僕が敵の近くへ行って名前を守れるように…


僕は声が出ず、首を縦に振った。


惣「そうか、ならまた今度だな」


惣さんは嬉しそうに言って僕にタオルをくれた。
烈さんから冷えた麦茶をもらい、息を整えながら名前が片付けをおえて来るのを待った。




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