43ぺーじ。
基調の黒と、所々に散りばめられた金の軍服。
それに良く映える長い金髪は、今日は高い位置でシンプルに束ねられていた。
大人びた風貌に良く似合う格好である。
今日は記念式典と証した、彼女の正式な入軍式。
普段グルッペンが着ている軍服と同じデザインの軍服を着た彼女は、首元が少し苦しいのか気にしているが、デザイン上仕方ないと言えば納得した。
実を言えば幹部ら全員に一応、グルッペンと同じ軍服が送られているのだが、誰一人として初の式典以降着ていない。然しシノに関しては軍服が気に入ったのか、欲しいという。
それはもうシノのものだとグルッペンが言えば、嬉しそうに目を細めた。
「グルさん、シノ。 準備できた?」
ひょこ、っと総統室に現れたトントンにグルッペンは肯定した。
トントンはグルッペンの隣に佇む軍服姿のシノに、似合ってるで、と一言声をかけては去っていった。
「では、行こうとしよう。 原稿内容は大丈夫か? 見ても構わないからポケットに入れても、」
「いい、大丈夫。 全部、おぼえた」
「そうか。 偉いなシノは。 じゃあ着いて来い。 シノの晴れ舞台だ」
「うん」
シノはそう返事して、歩き出したグルッペンの後ろをぴったりとくっついた。
恐らく世界中で見ても、こんなに幼い幹部はいないだろう。
さぁ、世界よ。刮目せよ。
グルッペンは微かに笑った。
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