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「シノちゃーん!遊ぼー!」
教授の元で本を読んでいたシノの元にやって来た、彼女の友人。
シノが此の国、我々国にやって来てから約一年、更には幹部補佐官となってから約半年と少し。
何時しか彼女には友人が出来た。どうやら教授経由のよう。
程よく寝て、程よく食べて、程よく勉強し、程よく遊ぶ。彼女にとっては全部新鮮で、此処に来た頃よりも口数が増え、表情も変わる事が多くなっていた。
シノはゲームを持って現れた友人を見て、微かに笑い本を置いて駆け出した。
其の様子を、書類整理をしていたエーミールは微笑ましく見つめていた。
元凄腕アサシンとは思えない程、普通の女の子で、こうやって彼女が普通に生きている事を喜べる日が来るとは思っていなかった彼は、行って来ますと言って手を振ったシノに笑顔で手を振り返した。
「シノ、楽しそうやな」
「うわッ!?」
エーミールの背後に突然現れそう言ったゾムは、思った通りの反応をしたエーミールに対してケラケラと笑った。エーミールはそんなゾムの行動に溜息を一つ零した。そして再び友人と走って行くシノの後ろ姿を見つめる。
こうやって見たら、普通の女の子なんですけどねぇ。
でも、アレでも一応幹部補佐官やからな。皆から慕われとる。
エーミールとゾムは其れだけで会話を止めた。そしてエーミールは書類整理に、ゾムはシノの見守り役として木に登った。
今日も今日とて平和である。
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