*普憫消失ネタ
夢主普憫と同じタイプ





「これ珍しいだろ?



アジアから仕入れた万華鏡だ。





お前の好きなの選べよ」



「こんな高価なもの……今のキモノだってついこの間頂いたばかりです!!」



「別に金なら心配すんなよ。お前の顔に傷付けた責任で迎えたんだぜ。冷たく不自由させたら俺の評判が落ちるだろ?ケセセ」



ギルベルトはつくづく酷い人だと思う。
私も彼も人ではないのだが……



昔からそうでした。





*





『きゃーーっ!!』



『……大変!!なまえちゃん…っ』



国同士の戦争で私の国は中立国という体制だったのに。ギルベルト率いるドイツの騎士団の攻撃が直撃した。



『どうしよう』



私のこめかみや腕に銃撃やナイフが刺さり、トタトタと血が溢れてきた。



『……大丈夫よ、エリザちゃん……それより、誰…?』



『俺だ!!』



それはケセセと、不思議な笑い方をしていた。…なんだこのふざけたやつ。



『ああ、わかったわかった!!この責任は俺が取ってやるからそれで文句ないだろ!!』



私の国は中立国、それが影響して武器は持たない。



『すまん!!断れなかった!!』



私の上司はそういった。私の国はギルベルトの国……現在のドイツの一部となった。



返せ私の国……………





*





「何考えてんだよ。俺とのデート中に!!」



あなたの事ですよ、なんて言う勇気はなかった。



「……………手、繋ぐか?








…恋人らしく」



「結構です!!思ってもない事を」



差し出された手をぱしっと払う。



「!!」



瞬間、ぐらりとギルベルトは倒れた。



「(えっ…?!そんなに強く……)」



「大丈…「あっち行ってろ!!!」……」





ギルベルト。



私の傷、もうほとんど消えたんです。



武器だって取っているんです。




だからもう、私なんかいいんですよ。



独立できる体制なんです。



あなたの時折見せる拒絶に私はなぜか…





思いのほか、揺さぶられるんです。










「すいません、なまえです

すい……」



……っくしゅ



それにしても、久し振りに呼び出しておいて
でてこないとはギルベルトらしい。



……ドイツ君もいないのか、珍しい。



「入りますよー」



ガチャリと玄関のドアを開ける。



「…ギルベルト?」



「なまえ……こっちだ」



奥の部屋からギルベルトの声が聞こえた。



「なんだいるんだったら出てくださいよ!!てっきりまた……」



声がした部屋のドアを開けると、ベッドにギルベルトが横たわっていた。



「……悪いな…久し振り」



「ギルベルト!?いつからです!?もっと早くに言ってくれれば……」



ギルベルトの顔色はとても悪い。



「財政難とかならサポートできますし、他にも今は同じドイツなんですよ……っ」



「お前には言ってなかったな、ドイツ統一の時からこうなり始めてたんだが黙ってたんだ。数年前から少し悪くなってきたんだが
最近になって急にな……」



へらっと笑うが力が入らないようだ。



「……昔…なまえに攻撃したとき………」





『どこの国だ!?』



『攻撃したやつ責任とれよ!!』





「どこの国が攻撃したか俺知ってんだよ。後でイジメてやった!!」



…え?



「いや、それはどうでもよくて…お前中立とか言ってたけど、お前がそいつん所に持ってかれるんじゃねえかって思ったら……





俺がやったって嘘ついたんだゼ」



この国は…なにを……言っているの……?



「お前は勇ましくて、



騙されやすくて、



すげえ可愛くて、



優しくて………






きらきらしてた」



「……ギ…」



「揃いで買った万華鏡…なまえが綺麗だって言う世界を俺も見たくてな。横になってんのも苦じゃなかった」



「ギルベルト……!?」



「本当は優しくしてやりたかったけど、



大事すぎて…





お前との関係を変えられなかった。



だからなまえには嫌われたままの方がいいと思った。





でも、



やっぱ最後にどうしても…















会いたかった」



「なに…縁起の悪い言い方を……らしくないわよ…」



そんなことを言う私の手は、今までにないくらい震えていた。



「……俺と手つなぐのは、嫌か……?」



「っ……そんなわけないでしょう!!」



ギルベルトの口角が上がる。






*





「なまえ姉さん?あ、あぁその……」



「ドイツ君…」



かああっと顔に熱が集まる。



「家に電話をかけても繋がらないわけだ…まさかこっちに来てたなんてな……驚かせたな、すまない」



「あっ、そんなこと……」



「なまえ姉さんには見せたくないから絶対伝えるなって ずっと……本当に馬鹿だ。



なまえ姉さんだって会いたかっただろうに……



2、3時間ほど前に逝った……消滅したんだ」



「え?」



「なまえ姉さんには本当に色々……」



ギルベルト



「だって……」



なんて酷い人なんですか。



「いま…」



あなたの銃撃は、私の体には当たらなかったけど…



「聞いてください……私も……あなたが………っ」




「ギルベルト……」


 
私の心臓を撃ったんだと思います。






『どうだ』





『すごいコントロールだろ?』




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