澤黒女体化で小話を3


「「あっ」」

合コン、と言う場所で久しぶりの知り合いに会う確立とはどのくらいのものなのか。

【合コンに行ったら黒尾が居た】

とりあえず、自己紹介とかするけど、もう彼氏彼女を見つけようとか、お互いにそんな雰囲気じゃなかった。
お互いに思ってることが手に取るように解かり、アイコンタクトで苦笑する。
運ばれてきた料理に、とりあえず会費分は楽しもうか、と手をつける。
魚料理が多く、黒尾は目を輝かせて喜んでいた。

「澤村、澤村」

んー?と黒尾にぼんやりと返事を返すと、目の前に箸に乗った料理が突きつけられる。

「コレ、旨い」

あーん、と言うので素直に口を開けると黒尾はその中に料理を放り込んできた。
確かに旨い。

「澤村、それ一口」
「ん?ほら」

男子と女子で出される料理が違い、黒尾は一口と強請って来るので、黒尾がしてきたように食べさせてやる。

「んー、旨い。澤村、今度連れてきてよ」
「んー。解かった」
「あと、連絡先ください」

ついでのように言われて、思い出した。
高校の頃に、黒尾と出会っていたが、ライバル校のマネージャーと主将。
お互いに思うところがあって、少し話すようなこともあったが、それだけだ。親しい、と言うわけではない。
接点なんてそんなものだ。
だからお互いの連絡先など知らなかったし、それで良かったからお互いに相手の連絡先を知らないことに今気がついた。

「ちょっと待て・・・、ほら」

と澤村は、ポケットからスマフォを取り出すとロックを解除して黒尾に渡す。
当然のように受け取った黒尾は、澤村のスマフォを操作して自分にメールを送っている。
そんな中、澤村はふと自分達の周りが静かなことに気がついた。

「どうしたんだ?」
「どうした、じゃねーよ!澤村、お前黒尾さんと付き合ってんの?」

その言葉に、澤村は目を点にして首を少し傾げた。

「ないない、黒尾と付き合ってたら、今頃連絡先を交換したりしてないだろ」
「そうだよな・・・?」
「ただ、高校で知り合いだっただけだ」

それだけ言うと、澤村は再び料理に箸を入れた。
暫くして、帰ってきたスマフォをポケットに再び突っ込む。

「澤村さ、今ココに住んでんだろ?」

と、見せられた住所に、頷く。
にやり、とした笑い方は変わらないな、と黒尾を見て思う。

「今度遊びに行ってもいい?」
「いいけど・・・」

再び、食べていた料理を黒尾の口の中に入れる。
秋刀魚を使ったそれは、黒尾の口に大層合ったようで、ご満悦の顔をしていた。








澤村→黒尾とは別の大学。友達に誘われて行った合コンに黒尾がいた。お互いに合コンの気分じゃなくなり会費分、料理を楽しむことにした。“黒尾になら”とスマフォも普通に渡す。ある意味信頼している。近くに住んでいるなら、と基本的に黒尾の誘いを断ることはしない。暫くして、友達に何で付き合ってないの?と言われるくらいに、無自覚で距離が近い。何故か、黒尾からのアプローチに無意識対処している。気がつけば一緒に住んでいて、周りからは公認のカップルになっていた。あれ?

黒尾→澤村とは別の大学。一人暮らし。人数あわせで誘われた合コンに、彼氏もいないしと軽い気持ちで参加したら澤村がいた。会費は友達が持ってくれるらしく払ってないけど、料理はしっかり楽しむ。魚料理が主体で、大変気に入った様子。次の約束をさらっと口に出来るくらい無自覚さん。澤村のスマフォを渡されて、普通に受け取って操作しちゃいます。ついでに、色々見てるし、自分のアドと電話番号を登録して、ラインで友達になってる。合コンの後、何時誘っても大抵断られないので、いつの間にか暇な時は常に一緒に居るようになる。何で付き合って無いの?と友達に言われ、首を傾げた。澤村が取られちゃうかもしれないよ、と言われて“あぁ、そうか。付き合っちゃえば澤村は俺のものだ”と変に恋心を納得させてしまった。そこから、今まで近すぎた距離を更に近づけようとする。澤村の言葉に一喜一憂する。澤村の無意識を利用して、同棲にまで持ち込んだ。


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