03
「よし!」
あえて声を出して気合いを入れたわたしの服装は、昨日と何も変わりがなかった。
▽
あの後眠りから覚めたわたしは一度持ち物を整理することにした。大金が入っていた中身も恐る恐る数えたし――茶封筒一つに百万入ってた。本当に怖い――なぜか本籍地等住所が未記入の住民票まで出てきた。あと聞き覚えのない学校の生徒手帳。名前の場所には当然のように自分の名前が記されていた。
あの有名な学校名でなかったことに安心したのは内緒。
生徒手帳を見つけた時に浮かんだのは学校よりも働きたい、だったのでだいぶ毒されてる。前の世界に。当たり前だけど。
生徒手帳と住民票があるなら緩い場所に限りバイトは出来る。印鑑は百均で買えばいいし、なんとでもなるのが救いだった。
学校に関してはもう本当に通う気がないのでとりあえずスルーする。制服だって必要だし、そもそも不登校児が急にちゃんと学校に通うなんて無理な話だった。いいもん、不登校でも就職出来るもん……。
とりあえず働くぞー! と意気込んだはいいものの、それ以前生活必需品が足りてないことに気づいた。
ので! やってきました大型ショッピングモール!
いくら平日だろうと規模がとても大きいので人が多い多い。酔うことはなくてもゆっくりする場所はなさそうだ、と思いながら、一番必要なものを購入するためにまず眼鏡屋にやってきた。
視力を測ってフレームを選んで待ち時間。その間に軽くご飯を食べて、数日分の服と下着を購入。一度眼鏡屋に戻って完成したものを受け取りかけてみれば一気にクリアになる視界に落ち着いた。
眼鏡がなくても生活はできるけど心もとないよね。
そのあとはブラブラと一周して、あと忘れないようにと文房具屋で履歴書と印鑑を購入して終わり。
元々そこまで外に出かけるタイプでもないので用事が終わればすぐホテルに戻ってきた。出来れば家が欲しいところだけど、調べたら未成年一人では契約出来ないみたいなので断念。いつかはホテル暮らしから脱却出来ればいいなぁ、ぐらいの気持ちでいたいもんだ。
あとやらなきゃいけないことと言えばバイト探し。希望は接客、かつ飲食以外。となればやっぱりコンビニかなー。新しくダウンロードしたバイト探しアプリでホテルから近いコンビニをいくつかピックアップしていく。
業務経験はあるし愛想もそれなりに良い、と、思う。あんまり自分じゃわからないけど。でも接客態度に関しては理不尽なもの以外クレームを受けたことがないから良い方なんだろうな、とは思う。
一度で受かるかはわからないので先ほどピックアップしたコンビニにアプリを通して応募していけば、早速一件返信があった。
メールの内容は面接時間の希望を聞くものと、面接に必要なもの。直近の日時を指定すれば、またすぐに返信があった。
『では明日の午後三時にお待ちしております』