私の恋人、いつかは妻となるであろう名前名字───────
そんな私と名前との1日はまず寝起きで機嫌の悪い彼女の機嫌取りから始まる。
AM8:00───────
「ベケット卿、名前様。朝でございます」
使用人がドアを何回かノックするとベケットは目覚めた。
「...んん、もう朝か」
実は私も朝方が苦手だ。いつも通り使用人が部屋まで起こしに来てくれる。
隣を見ると名前はまだスヤスヤと眠っているようだ。
「君はまるで眠り姫のようだよ…」
優しく瞼にキスを落としてやる。
ラグジュアリーな刺繍があつらえてあるブランケットをめくり、カーテンを開ける。
朝日がキラキラと部屋を照らす。
その眩しさでそう簡単には起きないのが名前だ。
「名前、朝だ。起きるのだ…」
少し乱れている髪を梳かしてやると、身をよじろぎ、反対を向いてしまった。
「困ったお姫様だ…」
そうくるなら無理にでも起こしてやろう。
ブランケットを引っぺがし、顔や首筋にキスの雨を降らす。
すると名前はようやく目覚めた。
『なに…まだ眠たいのよ』
目をこすりながら眠そうに話す名前の姿を見れるのは私だけという優越感に浸りながら、頬を撫でる。
「それでも起きなければ…さて、朝食を取ろう。用意をするのだ」
すると名前はじーっと睨んできた。
睨んでいるのか?私から見たらただ見つめているようにしか見えないのだが。
「怒らないでくれ…朝食は何が食べたい?好きなものを作らせよう」
『…ふわっふわのパンケーキとマンゴージュース。あ、パンケーキはストロベリーとクリームを忘れないで』
少し名前の機嫌は治ったのか、顔に笑みがこぼれる。
作戦通りだ。
「もちろんだ。今言ったものを作らせろ」
と近くに仕えていた使用人に言いつけ、顔を洗い服を着替えた。
そして朝食を取りに向かった。