組み分け

「今回は編入してきた生徒がいます。来なさい。」





最後1人となった名前に、一斉に視線が向けられる。






カツカツとヒールを鳴らし、全校生徒の前にちょこんと一つだけあるイスに歩み寄って座り、名前はマクゴナガルに帽子を被された。





「編入生だな…君は何とも面白い。」





帽子が考える様に話し出す。




「私はスリザリンしか入らないわよ。」





その言葉に帽子はふむふむとまた考え出した。





「...君にぴったりだろう。スリザリン!!!!」






帽子は高らかに告げた。





一斉に生徒達は歓喜や悲しみの声を上げる中、グリフィンドールの席にいた4人組達は極端に肩を落としていた。






「くっそー!!!!スリザリンかよ!!余計に絡みにくいじゃねぇか…」





「こればかりは同感だよシリウス。」





「セブルスが手を出す前に俺達がやらないとな。」





なんだか怪しい話をしていたのだった。







ザワザワとしている中、名前は髪を靡かせながら、少し早歩きでスリザリンの席へと向かった。






「また会えたな、名前。」





セブルスが不器用な笑顔で名前を席へと向かい入れる。






「当たり前よ。スリザリン以外有り得ないもの。」





「僕もそうだと思っていた。」





ようやくホグワーツ生になる事が出来た。と名前とセブルスが話していると、






「名前なんて言うのかい?」







「すごい美人だ…仲良くしてくれ!」








名前がスリザリンに来たことにより、周りに座っていたスリザリン生たちが名前に一斉に、我先へと話し掛けてきた。




「名前 名字よ。皆さん仲良くしましょう。宜しくお願いしますわ。」





疲れていた為、適当にあしらうように名前が話すとまたまた騒がしくなった。





「俺とデートしてくれねぇかな…」





「いやいや俺だろ」





様々に騒ぐ彼らを静かにさせたのはホグワーツの校長である、アルバス・ダンブルドア。







ヴォルデモートが老いぼれ狸と呼んでいる人物だ。







「新入生、編入生諸君。ホグワーツへ入学おめでとう。さて、お腹が空いたのではなかろう?」






ダンブルドアが杖をヒュッと上に振ると、長机から豪華な食事が現れた。







お皿いっぱいに盛られた骨付きのラムに、パンプキンスープ。デザートにはどでかいプディンに、タワー状に積み重ねられたシュークリームの様なものが沢山と机の上に並べられている。






生徒達は一斉にご飯に手を付けはじめた。






「とてもお腹が空いたわ。思わずアクシオを唱えるところだったわよ。」






入学式ということもあり、かなり長い時間行動していたためか、名前の空腹はピークだった。







「目一杯食べるんだ。ホグワーツの食事はただでさえ量が半端じゃないからな。僕が皿に乗せてあげよう。何が食べたい?」






「ん〜、ラムを5本にミートパイを3つとパンを6つ欲しいわ。あと、パンプキンスープも!!」





「本当よく食べるよな、名前は。」





呆れながらも、セブルスはお皿たっぷりに言われた通りの食事をよそう。







セブルスにらよって、たんまりとよそわれた食事にいざありつこうとすると、高貴で誘惑的な香水の香りを纏った人物に、サラリと頭を撫でられ、思わずフォークとナイフを握りしめた手が止まる。






周りのスリザリンの女子からは悲鳴に近い歓声が上がる。






ルシウスは美形な上、由緒ある純血主義のマルフォイ家の次期当主だから無理はない。







「スリザリンへようこそ。名前。君にぴったりの寮だ。それと…迎えに行けなくてすまなかった。監督生の仕事でな。」







「あら、ルシウス!ありがとう。いいのよ。」







いつも名前は、スーツなどを身に付けているルシウスしか見ていないため、ホグワーツの制服を着ているのが新鮮味を感じる。







そんな事を思っていたら、ルシウスに額をチュッと音を立てキスをされる。







「本当に貴方ってキス魔よね…」







名前は髪を後ろに払いながら、呆れた口調で話す。





スリザリンの女子からの目線には気にしていない名前。






「名前を愛しているからだ。お腹が空いているのだろう?たくさん食べるといい。寮でまた会おう。」






ルシウスはさらっと爆弾発言を残し、またまた名前の頬に口付けをして、マントを靡かせ去って行った。






「うそだろ、ルシウス先輩手が早すぎ…」





「さすがだな…」






「先輩でも負ける訳にはいかない…」





セブルスとて、そんなことを思っていた内の1人であった。







「ふぅ…疲れたわ。食べて元気を出さないとね。」






名前はやっと食事にありつけたのであった。






華奢な見た目からは考えられない食事の量を次々と平らげていく名前に、周りは驚くばかり。







「まだ食べるのか…」





満腹気味なセブルスは食べる手を止めない名前に話す。






「まだ少ないほうよ。あっ!セブルス、そこのキッシュと、プディンをよそって。」






「ホグワーツの食事を食い尽す気か」







そんな事をたわいの無い話をしながら、ホグワーツでの初めての食事の時間は過ぎていった。







いつの間にか日は沈み、ホグワーツに夜が訪れた。