灰色社会と黒の社会

沢田綱吉らボンゴレ10代目ファミリーが10年後の未来に行き、その記憶を持ち帰ったことから、裏社会の科学力は大きく飛躍した。

戦闘方法もリングと匣、死ぬ気の炎は当たり前になり、裏社会の情勢も大きく変わった。

しかし、この変化についていけないものも多く存在した。

情報収集能力がそんなに高くなく、また、ボンゴレファミリーの味方でも敵対もしていないもの達だ。

彼らは、味方でもないから何も分からず、敵でもないから何も調べようともしなかった。

情報収集能力もないから、裏社会で何が起こってるかも分からない。

そのようなマフィア、殺し屋は裏社会の進化から取り残され、取り残されたとこにすら気付かず、表社会とやりとりしていった。

そしてそれはずっと続き、いつの日にか、裏社会は二分化されることとなる。

同じ世界に住んでるにも関わらず、表社会とは断絶され、マフィア同士でのみ争い、情報は一切洩らさない、通称黒の社会。

殺し屋、マフィアを名乗ってるのにも関わらず、黒の世界を知らず、表社会ともやりとりをする、曖昧な存在、通称灰色社会。

灰色社会の人々は、そう呼ばれていることも知らない。

表社会の人々も、灰色社会の全てが裏社会だと思ってる。

黒の社会を知ってるのは、そこに身を置く者のみだ。

そうして二分化された裏社会は、再び統一される事はなく、ついには完全に分かれたのだった。

そんな中、表社会、灰色社会、黒の社会、全ての世界を激震させた事件が起こった。

月が爆発し、三日月になったのである。

その事件を解決するのは、どの社会も大きな課題となった。

表社会は全世界の政府が協力し、100億円という多大な賞金をだし、灰色社会は爆発させた犯人を殺そうと必死になった。

そして、黒の社会は………










某国某所


師匠ししょーがここに呼び出すなんて珍しいですねー。一体なんの用ですかー?」

「クフフ。フラン、貴方に任務を持ってきました」

「ミーの所属は、ヴァリアーなんですけどー、なんで師匠ししょーが任務を持って来るんですかー?ミーのボスに通して下さーい」

「極秘の潜入任務なんですよ。貴方には椚ヶ丘中学校の生徒として潜入してもらいます」

師匠ししょー、ミーの年齢忘れちゃいましたー?ついに髪だけではなく脳みそまでパイナッポー化しましたかー?ミー、中学校に行ける年齢はとっくに過ぎてますよー」

「うるさいです」

「ゲロッ。もー痛いじゃないですかー」

「はぁ、仕方のない子ですね。フラン、貴方学校に行ったことないですよね?それに憂いた沢田綱吉がフランをこの任務に選んだのですよ。それに、貴方なら幻術を使わなくても、その見た目なら中学校でも通じます。これはもう決定事項なので、貴方に拒否権はありません」

「今ミーが学校に行ったとしても、今更過ぎません?まぁ行くしかないんでしょーけど。それで、ミーは何をすればいいんですか?」

「この間月を爆発させたという犯人が、3月になったら今度は地球を爆発させると言い、今は何故か3-Eで担任をしています。そして、生徒に暗殺技術を教えているだとか。貴方はただ、それ監視するだけでいいですよ。もし3-Eの生徒達が犯人を殺害できなかった、または絶対に不可能だという場合のみ、ボンゴレが勢力をあげて殺害します」

「今殺せるなら殺せばいいのに、なかなかめんどくさいことしますねー。わかりました。いつから行けばいいですかー?」

「では、明日からでお願いします」

「今それ師匠ししょーが勝手に決めましたよねー。もういいです。勝手にミーもやりますー。準備に戻るのでミーは帰ります」

「クフフフ。行きなさい」




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