「いい天気ね、アイス!」
「そうね」
アリシアはこの旅をどうやら楽しんでいるようだ。
一方、アイスは何か分厚い書を読みながら、アリシアの脳天気な問いに返事をした。
「ねえアイス。その分厚い本は何?それと
歩きながら読んだら危ないわ」
「魔術に関する書よ」
どうやらアイスは旅の際にも魔術の勉強をしているようだ。
「なんだか文字が小さいし、見るのに疲れないのかしら」
「平気よ、面白いもの。飽きないし」
アリシアは慌てて口を閉じた。
何故なら今アイスに放った言葉は全て心の中の声だったからだ。
「貴方って人は…」
呆れたようにアリシアを見るアイス。
「次は、おかしの国ですね」
ルミエールが手帖を見て言う。
「おかしの国、私すごく楽しみなの!」
美味しいもの、甘いもの、お菓子が大好きなアリシアはキラキラした瞳でルミエールに言うと、ルミエールもその言葉を聞いてにこにこしている。
「そんなことより、あのさっきの猫のことが気になるわ」
アイスがそう言った。
「…」
クレールは黙ったまま、アイスを見る。

「猫族、森の中…」
ぽつりとアイスが溢す。




前へ 次へ





小説topへ topへ