Dream in Dream
01Mid night
むかしむかしは、誰もが憧れる王子様が。
それから、ダーリン、あなた、……彼氏、だとか。
女子は、そういうものに夢を見過ぎている。
「……って思わない?」
私は目の前の親友にぼやく。
「まあ確かにそうだけど、……でも本当のことじゃん。かのこちゃんだってそうでしょ?」
そう冷静に返してくる風香は可愛らしく上目遣いでそう聞いてくる。
つぶらな黒い瞳と綺麗な黒髪が風香の可愛らしさを引き立てる。
「そうだけど……でもいいよね、皆して彼氏いるしさ」
「かのこちゃんが気づいてないだけだよ……かのこちゃん、相当モテるんだよ?」
「それが本当なら今頃こんな悩まないもん!」
「いや本当だって……あ、髪の毛はねてるよ」
「ほんと?」
ポケットから、お気に入りのピンクの鏡を取り出す。
よく目が大きいねって言われるけど、私としてはまつ毛が短い奥二重の目。
ちょっと厚めで、乾燥しやすい唇。
肌だけは綺麗だけど、その他誇れるパーツなど無い。肩くらいの髪だってはねやすいしぱさぱさしている。お母さん譲りの色素薄めの髪だが、傷んで茶色くなったようにしか見えない。
「ふぅ……」
「ため息つかない」
「わたしには今逃げる幸せないもーん」
「そんなこと言って……あ、昼休み終わっちゃう」
「えーっ!次何だっけ」
「現代文」
「……おやすみ」
「諦めるの早い」
だって、人生諦めるのが肝心だよ。
そんなことを言って笑い合いながら、私たちは授業の準備をした。
*・*・*
眠い。
頭ががっくんがっくんしてる。
……ここでひとつ違和感に気づく。
いつもなら、私が寝そうな時風香がつついてくれるのに、今日は全くそれが無い。
ついに見捨てられたのか、と思ったら、なんと風香まで寝ていた。
……親友よ、死なば諸共、だよな。
私は諦めて、眠りにつくことにした―――
―――そして目が覚めたら、私は花畑の中にいた。
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