卒業間近な私たち3年生は自由登校の期間に突入していた。テストも全て終わりあとは卒業式の予行演習とその次の日の卒業式本番のみ学校に行く事になっている。部活も途中で辞め、可愛い後輩がいる訳でもない私は家にこもるか友達と遊んだりして時間を潰していた。
「今日なにしよっかなー。昨日は矢部だし他のやつと遊ぶか……」
なんてスマホを弄っていると誰かから電話が掛かってきた。画面には『大坪泰介』と表示されており何故?と思いつつ通話するため画面をスライドさせた。
「あー、もしもし」
『お、出たか。急に電話してすまないな。いま大丈夫か?』
「全然大丈夫だけどどしたん。大坪から電話するとか珍しいね」
『お前が見たがってた映画あるだろ、それのペアチケットを宮地から貰ってな』
「えっ、嘘マジで」
『マジだ。それで良かったら一緒に見に行かないか?』
「行く!」
『はは、良かった。映画なんだがいつにする?名字が大丈夫なら俺は今日でも行けるんだが』
「今日?予定なんも無いから良いよ。お昼で良い?」
その後待ち合わせの時間と場所を決めて通話は終了した。少し名残惜しかったが大坪と予定ができた。映画、2人で映画。他人から見ればこれは完全にデートだ、嬉しい。思わずニヤけてしまう。いつもは物騒な言葉しか吐かない宮地の気遣いにとても感謝した、次会った時にみゆみゆのグッズを譲ってあげよう。自分の部屋から出た私は1階にいたお母さんに出掛けると伝えた。
「あら、デートでもするの?」
「でっ、…そんなんじゃないけど。まあ、好きな人と出掛けてくる」
「やだ!それはデートって言うのよ!服は決まったの?髪の毛お母さんがセットしようか?」
何故か私以上に
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