ここ、惑星ヴォルペは、非常に目立たない星であり、宇宙で起きている、ジャークマターなる悪者の侵略は無かった。
…………はずだったのだが、ある日突然、国のど真ん中にデカデカと出来てしまったのだ。
「これが、モライマーズ……?」
それによってプラネジュームをみるみる内に吸い取られていった。
プラネジュームを日常的に使用している私達にとっては大打撃。
豊かだった草木は枯れ、食料も次第に無くなっていった。
国民を優先的に考える父と母は、食料をなるべく国民に回すようにと城にある食べ物を全て国民に明け渡した。
「いいか、シャーロット」
「…はい、お父様」
「この星は、もう何日とも持たない……だから、ここから、出るんだ」
「そんな!だったら、お父様もお母様も……!」
「国民を見捨てては行けん!」
「っ!」
「これを持って行って……さあ…」
お母様に紐のついたこぎつねがあしらわれた球体を授かり、涙をのんでそれを首にかけた。
「××××の××に会えたら、その時は……よろしくと、伝えてね……」
こくん、と頷き返事をする。
直感的に、これが最期だと感じた。
「お父様、お母様……どうか、ご無事で」
「さあ…早くあれに乗り込むんだ」
「うん、」
人1人はいるのがやっとな宇宙船に乗り込むと、すぐに出発してしまった。
周りに目をやると、食料がたくさんあった。
「まだここにも、食べるもの、あるじゃないのよ」
小窓から自分の生まれ育った星を見やると、真っ赤に燃えていて、爆発していた。
ただただ、涙が零れた。
//2018.04.07[back]