慈愛に満ちて


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やっぱり、配信者が変わればリスナーも変わる。
変わらず好きだと言ってくれる人もいれば、それから好きになってくれた人もいて、離れる人も少なくないのである。そういうことは、





【ぶっちゃけ正直前の澄晴が好きだったよ……こんなマロ送ってごめんね】





『……うーん』


知っていた。ちゃんと理解していたのだ。人によって需要が異なるなんて、みんな知ってる。

だけどマシュマロにわざわざ送ってくるのか。せめてTwitterでやって欲しかった。



でも流石にこれは、知っていてもきついものが


『ない……?』



そう、私はあんまり気にしていなかった。
前までの自分ならきっと気にしてしまうと思っていたんだけれど。



『……私、こんなに変われたんだ……』



もしかしたら、気づいてないだけで色んな変化があるのかもしれない。


前に、剣持先輩と、不破くんに言われたことを思いだす。




「22歳ですからねえ。まだ周りにちゃんと構ってくれる人はいます、探せば!うんうん!」


「ちなみに僕も、今のあなた方が楽しそうでいいと思います。」





『……そう、かぁ……』



それでいいと、認めてくれる人達がいたから。応援してくれる人が、いたから。

知らず知らずのうちに、自分の自己肯定が、上手くなっていた。



このマシュマロは、元々は自分のことを応援してくれていた人だったのだろう。だから、マロ主には、申し訳ない思うけれど。


『……ごめんね。でも、これでいいって、言ってくれる人たちもいたんだ。』



「ライバーなんて自分の素を出さないと長く続けてなんて居られないんですよ。あなたが決めた方でいいんです。」


『……よかった。』



きっと、他にもこう思っている人は少なくない。でも、これで良かったんだと、私はそう思っている。



『……配信、するかあ』



無性に、リスナーさんと喋りたくなった。





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