慈愛に満ちて


9-3







と、いうわけで。現在不破くんと会っている最中、いつ言い出すか考えている。




「……〇〇ちゃん、今日体調悪い?」


『う、ううん、大丈夫だよ。ありがとう』

「それならええけど……」



正直悩みすぎて話も全く入ってこないし、やっぱり態度に出ているのか心配までされてしまって本当に困っている。

どうしよう、やっぱり帰り際とかの方がいいのだろうか……。



「……ほんとに平気?なんかあった?言い出しにくいことでもある?」

『あ、……』



こんなくだらない事で悩んで、ふわくんに心配をかけてしまっている。罪悪感がすごい。やっぱりさっさと言ってしまった方がいい?だんだんと分からなくなっていく。


「大丈夫だよ。俺には、なんでも言ってな。〇〇ちゃんのことなら、なんでも聞くからね。」




なにか勘違いされているような気もする。ああ、もうこれ以上はふわくんがかわいそうだ。「写真とらせてほしい」とかそんなことで悩んでる私の気が狂いそうだ。


もういい、言ってしまえ。言ってしまえば楽になる。




『あ、あの、さぁ』


「うん、なあに」


『…………しゃ、写真、とりたい。』



言った。言ったのだ。りりむ先輩は今すぐ私を褒めてくれ。


「……写真?なんの?」



『ふ、不破くん、の。』


「……俺の?全然構わんけど、またそれはなんでなん?」




きょとんとした顔で見られている。まあそりゃ気になるだろう急に写真撮らせてとか言われたら。

なので昨日の出来事を簡単に説明した。


不破くんの話を聞いた同じ仕事をしてる人から、
不破くんの顔が知りたいと言われたこと。
それで、今度不破くんに会った時に言おうと思っていたけど、なかなか言い出せなかったこと。




それをきいてた不破くんは、たんだんとキョトンとした顔から嬉しそうな顔になって、


「ええよ!!〇〇ちゃんからのオネダリやしな!んはは、せっかくだしツーショットにしよう、俺も欲しい!」


『おねだっ、ツーショ……?』


もっと他に言い方があるだろう。間違いでは無いのかもしれないけれど……。






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