不破湊は大変機嫌が良かった。
あの〇〇ちゃんからオネダリが飛んできたのだ。しかも写真を撮りたいというオネダリだった。
ツーショットにしてくれたし、本当に気分が良かった。もう今日1日ずっと機嫌がいいことは確定したのだ。
「んふ、かわええなあ、ほんとにロック画面ダメなんかなあ……」
いいって言ってくれるならいますぐ〇〇ちゃんだけ切り取ってロック画面にしてこれから毎日眺めるというのに。
〇〇ちゃんと別れた帰り道、そんなことを思ってるんるんで写真をずっと眺めながら帰っていた時に、それは起こった。
彼のスマホに、1件の通知。
「ん、なんか来たな……え、」
そこには、にじさんじのオーデションの合否の通知で、通った事が書かれていた。
次がラストのオーデションで、次に受かれば晴れてにじさんじライバーの一員となるのだ。
「……んはは!!!やっぱり、今日はいい日!!」
突然大きな声を出したものだから、人通りが少ない道といえど多少の視線が集まったが、そんなの今の彼には関係なかった。
「もうちょっとだよ、〇〇ちゃん」
あと少し、頑張れば、彼女と一緒に。
これからの事を考え、先程よりもグンと機嫌が上がった彼は少し早足で自宅に向かった。
あの日は人生で1番いい日と、後に語られる日になった。