『いやに、ぃ、なっちゃ、ってぇ、だれかっに、聞いて欲しく、て、んぐ、』
『ふわっ、くんがいて、っ、ふわくんならって、うぇっ、おも、ってぇっ』
「……はぁ〜〜〜〜〜〜、」
家に帰って、玄関を閉めた瞬間、扉を背もたれにして座り込んだ。
「……んは、ははは!」
口角が下がらなくて、笑いが止まらない。
あの時、あの瞬間、俺の全てが満たされて。
『ふわくんなら。』
ということは〇〇ちゃんには、まだ俺しか、何もかもをさらけ出せる場所がないってことで。
俺だけ。頼れるのは、俺しかいない。
その事実に、頭の先からつま先まで、手が震えるくらいの、びりびりとした快感と幸福でいっぱいになって。
「やっぱり、俺だけで、いいのに。」
そう思ってしまっても、仕方ないと思う。
〇〇ちゃんには、たくさんの人に囲まれて幸せになって欲しい。彼女がどこでも甘えられるようなところにいて欲しいと、考えているけれど。
やっぱりその中心にいる〇〇ちゃんの隣には、俺がいてほしいし、俺がいる時には、俺だけに甘えて欲しいって思ってしまうのも、事実で。
手を繋いで、色んなところに引っ張ってあげたい気持ちと、そのまま誰にも渡さぬように、抱きしめて、独り占めしたい気持ちが、揺れ動いて。
「まあ、でも、今は。」
みなと、くん
「……んはは」
今だけ、この幸せをかみ締めて。