勉強会


「なんであんずちゃんじゃなくて私に頼んだの?」
「(ここで出てくるのが守沢先輩や深海先輩じゃなくてあんずさんなんだ……。)」
「あんず殿はプロデューサーとしてあちこち走り回っている故、なかなか捕まらないのでござる……。転科生殿は転科条件を満たした優秀な人と耳にした故、頼ませていただいたでござる。」
「大将は3年生だから頼みづらいんスよ。本当にありがとうございます!」
「凛華さんも大変ですよね……。」
「そうでもないよ。私は好きな事だけやってるから全く苦じゃない。」
「プロデュースは好きな事じゃないんですか?」
「それ聞く?普通?まぁ、好きではないよね。」
「だから無名ユニットの依頼は蹴りまくってるんスね?」
「まぁそれだけが理由じゃないけどね〜。ほら、テスト勉強しに来たんだからそろそろ口閉じてやる!」


*


「凛華殿は『口が悪い』って聞いたでござるが、拙者の得ていた情報は間違いだったでござる……。めっちゃ優しい、でござる。」
「忍くんの得たその情報は多分間違ってないよ。私が口悪くなるのは大抵3年生相手だけだけど。まぁ、私は1年生にこんな囲まれるのは珍しいからね……。多少なりとも緊張してるのかもね。」
「姉御はknightsとか紅月とかUNDEADとかfine……、上級生の多いユニットばかり目をかけてるっスからね……。」
「そうだね……。fineとかUNDEADとか見てるとRa*bitsに癒されたくて仕方なくなるよ。」
「……先輩はゆるキャラとか、好きですか?」
「かわいければ好き。」
「……よかったら、どうぞ。」
「え、なにこれ、超かわいい。貰っていいの?ありがとう翠くん!翠くんもずっと私の癒しだよ〜!」
「単純っスね〜。」


*


「先輩、先日はありがとうございました。お陰で俺も鉄虎くんも仙石くんもいい点取れました。」
「それは良かった。いつでも聞きに来ていいからね〜。守沢先輩はうるさいし、奏汰先輩はああだからね〜。あんずも勉強に関しては良いとは言えないみたいだしね……。」
「思ったんですけど、先輩はなんで転科したんですか?」
「え?」
「先輩は転科条件を満たした優秀な人物、なんですよね?なのにプロデューサーとしての依頼を蹴りまくるって、優秀な人のやることじゃないっスよ。」
「……翠くんはアイドル科に入りたくて入った?」
「……いえ、間違っただけっス。」
「私も同じ様なもの、かな。そんな気は、なかったんだよ。」

「(今まで聞かれなかった事の方がおかしかったのに、いざ聞かれると返答に困ってしまう。本当の事を言うには時間が経ちすぎてしまったのかもしれない……。)」


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