親友2


「颯馬ってあんずちゃんと仲良いよね。」
「確かにくらすめいとであるゆえ、懇意ではあるが…突然如何された?」
「んー、何でもない。」
「神崎、凛華は嫉妬をしているのだ。」
「は?」
「なっ……、あどにす殿なにを!?」
「羽風先輩が言っていた。異性との仲を問う時は十中八九嫉妬であると。」
「あのひとはアドニスに何吹き込んでんの。」
「そ、そうである!あどにす殿、あの助平の話を鵜呑みにしてはならぬ!」
「……では凛華は神崎があんずと親しくしていて嫉妬はしないのか?」
「……寂しくはある。」
「凛華殿っ!?」


*


「凛華はモテるのだな。」
「え、何急に。」
「神崎に羽風先輩、朔間先輩も手玉にとっているのだろう?」
「言い方……。」
「それに、鳴上もだったな。」
「アドニスは私に誰と付き合ってほしい?」
「……正直に言うと、凛華が幸せなら誰でも構わないと思っている。」
「同じ質問を大神くんにもこの間したの。」
「大神が答えたのか?」
「うん。大神くんは零さんも、薫先輩も、サリ〜も、ゆうたくんもダメだって。私がみんなを不幸にするからって。」
「……そうか。」
「確かに、私と居たら幸せにはなれないなって思った。」
「まるで前例でもあるような言い方だな?」
「……あるって言えばあるかもね。」
「……そうか。」


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