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常時戦争


「キャプテンあぶない!」
「、!……」
「あああ!ちくしょう、馬鹿クマめ!」
「何の用だ、リリー」


おりゃああ!と心の中であげた叫びと共に、危険薬物が入ったフラスコをトラファルガーに投げたのだが見事にかわされた。いいや、スパン!パリン!と粉砕された。アイツの刀は長いから本人に薬物は届かなかった。ちくしょう!


「何の用か?何の用もない。いいや、用はある」
「どっちだ。用がないならおれは部屋に戻る」
「いいや、いいやトラファルガー、用はある。訂正したダロウ。私はお前に用がある」
「……なんだ」

呆れ顔でトラファルガーは私の方へ振り向いた。ばかめ、私がお前と話をするわけがないというのに、何故振り向いた。ばかめ。
第一、私がお前に用なんて、一つしかない。それはお前も知っているだろうに、全く。

「お願い、ロー」

トラファルガーが動揺で身動いだ。


「死んで?」
「! お前ッ」


ポケットから出したボタンをぽちり。ばああああん!と直後にそんな音がして、船の一部が綺麗にぶっ飛……。
吹っ飛……。

………。
ばなかった。


「火薬足んなかッター!」
「十分な威力だ阿呆!沈むぞ!?」
「キャプテン!みず、みず!浸水してる!」
「おいリリー!」
「うわんアチャー!ちょっと泣いてくる」
「これをなんとかしてからにしろッ!!」


あーあー、何怒ってンノ。そんなものクマで塞いじゃえばいいのにサ。
なんて言ったら何されるかわかんないから、そっと発明品の失敗作を差し出す。私には失敗作だけど、今この状況じゃバッチリ役立つから感謝すればいい。



―――グランドライン、海上。
次の島も目的地すらもしらないまま、私は今日も研究室に隠る。

全く何が悲しくて、殺したいヤツの命救わなきゃなんナインだ。

今日は災難ダッタな。

常時戦争
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