罪重ねるは存在理由
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悠久の時と共に変化を遂げてきた配列を、故意に切り取り、繋ぎ合わせられた者達。
成長を待たなくとも、生を押し付けられた時には既に完成しているそれを、また切り取り、繋ぎ合わせる。
そしてそれを下界へと送り込む事で闘神太子となった息子の名声を上げ、軍を意のままに動かしつつある李塔天は、近頃の白羅の動向を探っていた。
「奴はあの部屋で何をしている?」
「それが……全く解らないのです」
「解らない、だと?」
李塔天は目の前の人物を鋭く睨むが、自らの足場の強固さからか、彼が動じている気配は無い。
「はい。幾重にも閲覧制限が施してあり、他者が開く事は不可能かと。……いかがなさいますか?」
「フン、あらかた出来損ない共の母親にでもなったつもりでいるのだろう。構わん、放っておけ」
「しかし、彼女が裏切るのは時間の問題です。今のうちに早急な手立てを……」
「二度も言わすな。奴が我等を裏切るもまた一興。しかしながら、奴は絶対に裏切れんのだよ」
李塔天は嫌に余裕のある表情でその者を見下ろし、この状況を真に楽しんでいるかのように言葉を続ける。
「奴はナタクだけは絶対に裏切らん。ナタクだけは、な」
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