Go to the West
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宿に戻り、真新しい服に袖を通したなまえ。
ピタリとした黒の半袖インナーと黒いパンツ。靴は質の良いブーツを履き、腰には三蔵に選んで貰ったガンホルダーをぶら下げた。
「おーなまえちゃん、似合ってるじゃない」
「本当ですね。目の保養になります。ね、三蔵?」
「……フン。支度が終わったなら飯行くぞ」
すると悟空は目を輝かせ三蔵に飛び付いた。
飯処に着くや否やメニューにある物を片っ端から注文していく八戒。それを当たり前の様に見ている三人になまえはたじろいだ。
「なまえ、どうしました?食べたい物があれば遠慮しないで言って下さい」
「いいの……?」
メニュー越しに四人を見やるなまえの姿が余りにも可愛らしく、一同は顔を赤らめながら頷いた。
「じゃあ、胡麻揚げ団子と杏仁豆腐」
恥ずかしそうに呟いたなまえの注文を追加し、程なくして料理が並ぶと悟空と悟浄が勢い良く食べ始めた。
「あー!それ俺んのだって!」
「あ?てめぇで食ったの忘れたんじゃねぇの?」
「何だとエロ河童っ!」
「煩ぇバカ猿っ!」
――ガウン!
「……どうやら死にてぇ様だな」
「危ねぇから!マジで!」
このやり取りはある意味おきまりのようなものなのだが、それを初めて目の当たりにしたなまえは笑い出し、よほど可笑しかったのか涙まで浮かべていた。
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