Please,Please...

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落ちて行く瞬間に垣間見た悟空は嗤っていて、自分が遊ばれてる事に嫌でも気付く。



八戒と悟浄の側の熱い砂に叩き付けられ、砂粒との摩擦が痛覚を刺激する。


「なまえっ!」


やっばー、声出すのもキツい。


「あは……っ、まだ、作……戦、ある……から」



悟空はわたしを見据えて嗤っている。それが凄くバカ面に見えて哀しい。

遊んでるだけなんだから、そんな顔すんのは卑怯だよ。


「早く……、何とか、隙を……つくらな……きゃ」



時間だって気のきいた作戦だってもう無いよ。だけど悟空がわたしに集中してくれれば、二人が金鈷を何とかする時間が出来るかもしれない。


気合いと根性で何が何でもあの馬鹿猿の攻撃に耐えてあげなきゃ、悟空は笑ってくれないんでしょ?



体の痛みなんか治るんだよ。だけど、心の痛みは簡単じゃない。



「悟空……、解るよね?」


真っ直ぐ突っ込んでくる悟空を何とか交わしても、悟空に腕を取られてしまい、また地面に叩きつけられて、声を上げる暇なんかありゃしない。あっという間にマウントを取られてしまう。


だけどこれがチャンスでしょ。わたしじゃ止められないから、受け止めるしかないんだよ。




腹部に響く鈍い音。この力加減から推測するに、悟空はかなり遊んでいる。ギリギリのわたしを見て嗤っているが、わたしの視界の隅では八戒と悟浄が動き出す。

振り下ろされる、二発目。そして三発目。


ヤバいね。間に合わなそうじゃん。

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