Please,Please...
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消えていく彩りとスローになっていく風景が何とも間抜け。
受け止める事も出来ないわたしは役立たずだ。
ねぇ悟空、なんで嗤ってんの?
……笑ってよ。
「悟空……」
悟空が四発目を打ち込もうとしたから、わたしは目を固く瞑って歯を食いしばった。そしてその時。
───ガウンッ!
あぁ、この銃声。
四発目が打ち落とされる事は無く、悟空はゆっくりと振り返った。
「湧いてんじゃねーよ、この馬鹿猿」
何でそんな状態で起き上がれんの?動いた分だけ毒も回る。動かないでよ。
「来い。殺してみろよ、俺を」
だけど何でだろう。
"大丈夫"なんて思った自分に涙が出てくる。
悟空が飛び付く前に銃を捨てた三蔵も、もみ合って悟空に見下ろされた三蔵の真っ直ぐな視線も。
思いの強さに涙が出てくる。
置いてかないでよ。
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