little by little
(2/8)
茜色の空にどことなく乾いた風が纏わりつく中、三蔵一行を乗せたジープは今日も西を目指していた。
「八戒、次の街までどの位かかる?」
「そうですねぇ。ざっと見積もってもあと二日はかかりますね」
そう笑顔で答えた八戒を、三蔵は助手席から盗み見ながら、今朝八戒と交わした会話を思い出していた。
──僕には難しいようです。
「チッ……。何だってんだ」
そんな三蔵の呟きを風だけが運んで行くと、今夜野営できる場所を見つけたジープはエンジンを止めた。
真っ正面に沈んでいく太陽が鬱陶しい程大きく見える。
「今日はこの辺で夕食にしましょうか」
「あーあ、今日の飯は缶詰めかぁー」
口を尖らせながらジープを降りる悟空に、なまえは笑顔を見せる。
「ほんと悟空は食欲の固まりだな」
「なまえまで何だよ……って、あーっ!」
突然木のふもとを指差して声を上げた悟空。その大声に反射的に体を仰け反らしたなまえだったが、悟空が指差した場所を見るや否や目を輝かせた。
「悟空でかしたっ!キノコっ!」
.
104/180←|→
List|Top|Main