little by little

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茜色の空にどことなく乾いた風が纏わりつく中、三蔵一行を乗せたジープは今日も西を目指していた。



「八戒、次の街までどの位かかる?」

「そうですねぇ。ざっと見積もってもあと二日はかかりますね」



そう笑顔で答えた八戒を、三蔵は助手席から盗み見ながら、今朝八戒と交わした会話を思い出していた。



──僕には難しいようです。



「チッ……。何だってんだ」


そんな三蔵の呟きを風だけが運んで行くと、今夜野営できる場所を見つけたジープはエンジンを止めた。



真っ正面に沈んでいく太陽が鬱陶しい程大きく見える。




「今日はこの辺で夕食にしましょうか」

「あーあ、今日の飯は缶詰めかぁー」



口を尖らせながらジープを降りる悟空に、なまえは笑顔を見せる。



「ほんと悟空は食欲の固まりだな」

「なまえまで何だよ……って、あーっ!」



突然木のふもとを指差して声を上げた悟空。その大声に反射的に体を仰け反らしたなまえだったが、悟空が指差した場所を見るや否や目を輝かせた。



「悟空でかしたっ!キノコっ!」

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