Midnight
(7/7)
「別に一緒に寝てやってもいいんだぞ?」
「何?子守歌、聞かせてくれんの?」
三蔵はなまえの顔の両側に手を付き更に見下ろし、それから満足そうに口角を上げた。
「ククッ、声が震えてるぞ」
静まり返った室内。しかもこの距離に三蔵が居る事で、いくら虚勢を張った所でなまえの心音はかき乱されていく。
「……うるさい。どうでもいいから早くどいてよ」
強張る身体を三蔵に気付かれないようにと、冷たくあしらってみるなまえだが、それが手に取るように解ってしまう三蔵からは笑いが洩れる。
「ククッ、自分で押し退けてみたらどうだ?」
「……すっごいむかつく」
そう言いながらなまえが挑発的な三蔵を押し退けようと手を動かすと、三蔵はすぐさまその手を掴み取る。
「なっ、離してよ……」
真っ直ぐに三蔵に射抜かれたなまえは、落ち着こうにも早まるばかりの鼓動に戸惑いながらも三蔵からは視線を逸らせずにいた。
「離してよ……三蔵……」
消え入りそうななまえの声を三蔵は掻き消す。
「離さねぇよ」
金色の髪の隙間から紫色の瞳を覗かせて、そうはっきりと低音を響かせた三蔵は、ゆっくりと静かになまえに唇を寄せた。
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