後悔と憧れ
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寺院を出て岩山を越えている途中から、なまえの異変に気付いた。
額には尋常では無い程の汗を滲ませ足元も覚束無い。休憩を挟む度に隠れて投薬しているが何も言って来ない。
「なまえ、大丈夫ですか?」
その度に八戒が声を掛けるがなまえの返事は変わらない。
「うん、大丈夫」
「もう少しで抜けられますから無理しないで下さいね」
察する所、余程辛いであろうなまえだが、泣き言一つ言わぬまま岩山を抜け、ジープに乗るや否やすぐさま目を閉じた。
「八戒、なまえが熱い……」
なまえの頭を肩で支えていた悟空が呟く。
「うわっ、本当だっ。肩で息してるしっ!」
悟浄がなまえの額に触れ声を荒げる。
「次の街までもうすぐです。ちょっと急ぎますよ」
アクセルを思いっきり踏む八戒の横で、三蔵はミラー越しになまえを見やる。
「チッ……」
足手まといを気にしてるのか知らねぇが、こっちの方がタチが悪ぃ。
何で言わねぇ?
言え無ぇのか?
胸糞悪ぃ。
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