愛の行方

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私の知る彼の行きそうな場所でさえ既に調べ上げられているんだろうと思えば、あれほど愛し合っていたと疑いもしなかった私は何だったんだろうと、彼が去って行き初めてこのおこがましさに気付かされる。


そしてそれは孤独となって涙を誘い、それは日毎夜毎に膨れ上がり、唯一残された彼が詩を読み上げる声の記憶に縋るばかりだった。




「ジェネシスの情報は無し……か」


ジェネシスが大量のソルジャーを引き連れて失踪してから数日、ブリーフィングルーム内には更に重苦しい空気が漂っていた。


「……やはりなまえの所にも連絡は無いのか?」


眉間に深い皺を刻んだ統括はそう呟き、何も知らないのならもう用は無いとなまえだけを退室させた。


「ツォン、なまえの監視の方はどうだ?」

「はい、通話記録からも接触はしていないようです」

「……そうか。では引き続き調査を頼む。なまえの方も……な」

「……解りました」


ツォンは深い溜め息と共にブリーフィングルームを後にした。
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