Still

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詳細な研究内容は明かされないまま、今回は保留だと聞かされたセフィロス、アンジール、ジェネシスは釈然としないままに終わった。



「とりあえず、目下のなまえは安全だという事……か」

「お騒がせしました」



アンジールの束の間の安堵の声に頭を下げるなまえに、セフィロスは黙って視線を送る。


あの宝条をいかにして納めたのか……。宝条をよく知るセフィロスは、また何かしてくるのではと警戒心を拭い切れずにいた。



そしてジェネシスもまた、この先また何かあったらなまえをこの手で守れるのかと、今回何も出来なかった自分を問い質していた。


そんな彼等の気持ちを察してか、アンジールだけはその空気を和らげようと普段通りに振る舞う。



「なまえ、食事がまだだろう?何か食べに行こうか?」

「……うん。ありがとう、アンジール」










数日後、なまえの元へは正式に実験案が棄却されたという書面が届けられ、それにより、博士からの接触の危険も回避されたという事で、やっとなまえにも一人部屋が与えられた。


もちろん、1stの面々が使用している様な部屋では無く、以前なまえが破壊したあの部屋である。


それでもなまえはやっと一人の時間が出来ると喜んだのも束の間。ポケットの中で振動する携帯を取り上げた瞬間憂鬱になる。



「もしもし……」

『やぁ、久しぶりの一人部屋はいかがかな?』


含みをもたせ、言葉の端々に威圧感を感じさせる話し方をする、この電話の相手はルーファウスだ。


「……おかげさまで快適です。それより用件は何ですか?」

『フッ、そんなに警戒しないでくれ。ただ今夜、ディナーでもどうかと思ってね』

「遠慮させて頂き……」

『最上階のラウンジで待っている』



なまえの言葉を遮り、ルーファウスはそう言って早々と電話を切ってしまった為、なまえは自分に拒否権は無いのだと溜め息をつき、この何とも強引なお誘いに肩を落とした。

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