Decide
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この世界では、避けては通れない道がある。それはこれからの始まりでもあり、終わりでもある。
本来なら私はその軌跡を見守るだけで、その軌道を変えてしまう様な事は出来ない場所に居た。
彼等の悲運を知りつつも、それを黙って見ていることしか出来ない、そんな場所に居るはずだった……。
ある日の午後、セフィロスと借金返済の為のモンスター退治を終えた私は、いつもに比べ大収穫だった事に浮かれながら、早く統括に報告しようとブリーフィングルームへ向かっていた。
「今日は借金も増やさなかったし、言うこと無いねっ」
「……全くお前は、呆れるほど脳天気だな」
「何さ、脳天気でもなければやってられないじゃん」
セフィロスからの冷たい視線もなんのその。
私は想像以上の収入に意気揚々として歩いていたが、メディカルルームの前に差しかかった時にそれは一気に吹き飛んでしまった。
小さな機械音を発して開いたドア。そこからジェネシスが出て行ったのを見て、私の身体は震え上がった。
きっと、セフィロスがそんな私に気付いて声を掛けてくれなかったら、私は口もきけなくなっていたかもしれない。
「なまえ、どうした?顔色が悪いぞ?」
険しい顔をしたセフィロスに見下ろされ、私はやっと冷静になる。
「えっ……うん、大丈夫」
──そんなはずないよ。
今までずっと、誰かが一緒に居てくれてたじゃない。
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