Next door

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早めに昼食を済ませ向かった先の地下駐車場には様々な車種の車が駐車しており、セフィロスはその中から少し大きめの四輪車に乗り込んだ。


「なまえ、早く乗れ」


と、セフィロスの視線は左シートを促している。なまえは、あの英雄の助手席なんて……と、またとない機会に足取りを弾ませるも、その足は車のドアを開けた瞬間に鉛となった。


「げっ、左ハンドルかよ……」

「お前でも車の運転くらいは出来るだろう」

「……こんな大きな車も左ハンドルも初めてだし、おまけにペーパーなんですけど……」


仕方無くなまえは、顔を引きつらせながらアクセルとブレーキを確認し、イグニッションキーを回した。


「悪いけど事故っても責任取れないからね!」

「いいから黙って運転しろ」


普通は男が運転するものではないのかと、恐る恐るアクセルを踏み走り出し、セフィロスの指示する方へハンドルを切ったが、早速右側の車体が擦れる音が聞こえた。


「……そんなに借金を増やしたいのか?」


慣れない運転と右側からの恐ろしい殺気に、神経をすり減らしながらもなまえは車を走らせて行くと、徐々にモンスターらしきものに車を取り囲まれつつあった。しかも車に体当たりまでしてくるので、なまえは何度もハンドルを取られている。


「……セフィロス、なんか攻撃されてる……」

「ああ、解ってる」


セフィロスはふーっと息を吐き、表情を変えること無く車の窓から身を乗り出し、もの凄いファイガを放って難無く一掃した。


「この辺りのモンスターは見境無しに突っ込んでくるが構わず進め」

「……私に運転させたのはこの為だったんだ」


なまえの問いにフンとだけ返したセフィロスだが、なまえはそんな彼の気遣いが微笑ましく、少しばかりスピードを上げて目的地を目指して行った。



CONTINUE...
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